2024年は、1日に能登半島地震、2日に日航機・海保機事故で開けましたが、
さすがに1月3日は何もないだろうと思っていたら、定年退職後に大変お世話になった
経済コラムニスト大江英樹さんの訃報を、奥様の大江加代さんから聞くことになりました。
大江さんとは、昨年8月に、仲間4人と一緒に奈良県の温泉旅行にご一緒する予定でしたが、直前に自宅で転倒し、頭を打って大量出血で不参加。
その後の血液検査で急性白血病が判明し、長期の入院生活を送り、一度回復して
退院されたのですが、年末に再発。
再度入院されましたが、残念ながら元旦に亡くなったとのことでした。
大江さんには、個人的に親しくしていただき、定年後の活動やお金の活用について、たくさんの示唆を頂きました。
その中でも、定年後に何かしたいけど、何がやりたいか分からない、という男性サラリーマン末期の典型的な悩みを抱えていた私に、起業の背中を押してくれたのが、お茶の水で
シリーズ開催された「定年男子・定年女子」セミナーでした。
ここでホストの大江さんや共同ホステスの井戸美枝さんはじめ、多彩なゲストのお話を聞きながら、自分の定年後生活のイメージが徐々に形作られていました。
大江夫人の加代さんが、毎回受付をされていて、奥様とは知らずに(美しい受付係だな)と
ずっと思っていたのも、懐かしい思い出です。
大江さんには、私がお手伝いしている、奈良県の大和八木SGのセミナー講師として、
毎年1月に、遠路東京から来てもらっていました。
いくばくかの謝礼はお支払するのですが、交通費・宿泊費などを考えると、当然ながら大幅な赤字です。
「お金は、大企業の仕事で十分もらっています。私は、地方の方たちとの繋がりを大切にしたい」と常々言っておられました。
奈良に限らず、全国各地にセミナーや旅行で足繁く出かけて行って、地方にいる大江ファンとの交流を楽しんでいたようです。
先程の定年男子つながりでいえば、東京・大阪・九州に、それぞれ「定年男子の会」があって、大江さんはそれぞれの会との交流は勿論、定年男子の会同士の交流も図っていました。
定年男子は、よほどのことが無いと、遠隔地の定年男子とはつながりませんからね 笑
最近の大江さんは、投資で資産形成する話には、少し飽きてきていたようで、最後の書籍は
「賢いお金の使い方」をテーマにしていました。
明治から昭和にかけての造園家・投資家だった本多静六や、ビル・パーキンス著の「Die With Zero」をよく引用していましたね。
急性白血病で入院中から、執筆やセミナーの新しいネタを見つけたと、フェイスブックに投稿していたので、回復後の新境地開拓を楽しみにしていたのですが、容体の急変によって亡くなられたのが、残念でなりません。
1月10日は、東京でお通夜・お別れ会が開かれます。
万難を排して駆け付けたいのですが、現実は交代要員がいない仕事に縛られて、東京まで
行くことができません。
せめて、ここに哀悼の意を記すことで、心からご冥福をお祈りしたいと思います。
大江さんと出会ったことは、私の定年後生活の行く道を照らしてくれました。
これからは、自分の目で、歩む道を探していきますので、どうか安らかにお眠りください。