老後の学習というと「生涯学習」という言葉が思い浮かびます。「学問は一生かけて打ち込むものだ」という叱咤激励が聞こえてきそうですね。
最近読んだ本の中に「ライフシフト」があります。イギリス人学者でリンダ・グラットンさんという方が著者です。この本では
人生を100年と考えて生活設計をすることを勧めています。
人生100年というと大抵の人は引いてしまうのではないでしょうか?日本人の平均寿命が80歳を超えて、予定していたより老後が長くなって困ったなあと思っているときに、それより20年近く長生きを想定しろと言われているわけですからね。
でもグラットンさんは容赦なくおっしゃいます。
「これまでの、20歳過ぎの学生時代までに学んだ知識で,65歳までの就労時代を生き抜いて蓄財し、余生は貯蓄を取り崩して生きるモデルは既に崩壊している!」
「これまでの80年人生を3分割する考え方から、100年人生を4~5分割してそれぞれの区切りを乗り越えることを真剣に考える必要がある」
本の中でグラットンさんが何度も強調しているのは「学習」です。20数歳までの学生時代に習得した知識はすぐに陳腐化して役に立たなくなるので、不断に学習を続ける必要があると主張されます。まさに生涯学習ですね。
生涯学習はとても大切な人生のテーマです。でもどうやら回答は一つでは無いようです。どのような学びが生涯学習と呼べるのかを考えていきたいと思います。