• 定年男子のランとマネー

花山院は花山法皇の隠棲の地です。

花山法皇とは、いかにも美しく儚そうな名前ですね。

Wikipediaで調べると、こんな背景があるそうです。

少し長いのですが、引用します。

花山院菩提寺は、(兵庫県)三田市中心部から北方へ約6キロの東光山(標高約421.3m)の南側の標高395m辺りに位置する。

(中略)

正暦3年(992年)頃、三十三の観音霊場を巡礼した花山法皇が、播磨清水寺に登った際に東方の山上が光り輝くのを見て訪ねて隠棲の地とし、その後晩年に帰京するまでの約14年間を過ごしたとされる。(略)

当山を含む麓の集落は尼寺(にんじ)と呼ばれるが、これは法皇付きの女官11名が法皇寵愛の弘徽殿の女御藤原忯子の位牌を奉じて訪ねて来たものの、女人禁制ゆえに登山を許されなかったため、尼となって麓に住み着いたことに因む。集落内には十二尼妃の墓と伝わる大小12基の墓(中央の大きい墓が弘徽殿の女御のものとされる)が存在し、法皇を慕って弾いたと云われる琴弾坂があり、石碑が立っている。

引用はここまでです。

花山法皇は、複数の女性に慕われた法皇なのですね。

いいなあ~

さて、このお寺は、西国三十三か所の番外札所で、我々夫婦が、長年かけて回った

最後の札所です。

4月18日に、ようやくお互いの休みが合ったので、奈良の田舎から、はるばる電車に

乗って行ってきました。

何故車で行かなかったかというと、事前に調べた案内書に

「参道は急坂で、道幅が狭くて車で登るのはお勧めできない」

といった記述があったので、やむなく電車・路線バス・徒歩にしたのです。

JR三田駅から、神姫バスで花山院バス停まで。

そこから本で調べた「急坂」を上りました。

ところが、これが全くの嘘っぱちで、坂はたしかに急坂でしたが、道幅は広く、

しっかりと舗装してあって、参拝者は皆さん車を運転して登っていきました。

歩いていくような人は、どこにもいません。

「騙された!車で来ればよかった」

妻はオカンムリです。

琴弾坂を越えて、約1.1キロの坂を登り終えると山門でした。

そこからすぐに本堂。

参拝してから、社務所で朱印を頂きました。

「車で来られましたか?」

「いえ、歩いて登ってきました。ご利益がありますかね?」

「それを言ってはおしまいです。仏と取引してはいけません」

このお寺は、車で来た人に維持費500円を課していて、朱印を貰う時に

支払うことになっているそうです。

まさか、あの急坂を登ってくる人がいると思わなかったのか

もしかしたら、500円を取り損ねて、不機嫌だったのかな?

境内からの展望は、絶景とまでは言いませんが、美しかったですね。

有料の望遠鏡が備え付けてありました。

時間を見ると、午前11時25分でした。

「三田駅行のバスは11時43分。1時間に一本」

「ここで1時間もいて、何もすることない。15分であの坂を下れるかな?」

「走るか?躓いて転倒すると、ケガするけどな」

2人で山門を飛び出して、ふもとのバス停までダッシュしました。

私は、ウルトラマラソンやトレイルランニングで、急坂の下りダッシュは慣れていますが、

妻は初めてです。

先行して、時々立ち止まって、振り返りますが、何とか走って降りてきます。

60代半ばの老夫婦が、激坂を走って降りるのは、なかなか見られない光景ですね 笑

おかげさまで10分少しで、2人とも無事にバス停まで駆け下りました。

やってきたバスに乗り込んで、車窓から有馬富士を眺めつつ、もらったばかりの朱印帳を確認していると、別のところに真っ白なページを発見しました。

「うわっ、一か所行っていない!もう一つ行くところができた」

我々の御朱印旅は、この後も続きます。笑


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