今のバイトは、梅田にある賃貸オフィスで間借りしています。
(本業のFP相談とは別のビルです)
このオフィスで働く女性には、元CAが多いそうです。
受付や賃借人への細々とした対応(電話設定や会議室の予約など)は、元CAの経験が
生かされやすいのでしょうね。
バイトの雇用主は人材派遣会社です。
その会社は、旅行社や航空会社から出向してきた社員を受け入れています。
出勤日の午前中にオンラインでミーティングをするのですが、プロジェクト・マネージャーのほかに、出向社員の女性が2名同席(?)しています。
女性の方々の年齢はわからないのですが、(みんなマスクしていますしね)
おそらく20代の人が多そうです。
この年代は、ちょうど私の子供と孫の間にあたり、日常生活でもほとんど接点がない年代です。
したがって、この方々が何を考えて、どう思っているかが、さっぱり想像できないので、
できるだけ自然体で話すようにしています。
ところで、この年代の人たちは、自分たちの置かれた境遇や、これからの人生を
どのように考えているのでしょう?
先日相談を受けた引退世代のご夫婦は、できればまとまったお金を子供たちに残してあげたいと希望されていました。
ご希望に沿うように、ライフプランをお作りしたのですが、老後に資金を残そうと思えば、
資産運用に依存するところが大きくなります。
幸い、資産運用がお好きで、相応の実績もあるご夫婦でしたので、資産運用の考え方とともに、資産を失わない、堅実な資産管理についてもお話しして納得いただきました。
年代の差はありますが、今から老後を迎える世代は、これからの若い人たちは、
多分、自分たちの世代ほどには給料が上がらないだろうから、余裕がある高齢世代が
お金を残してあげなければと考えているようです。
ハンス・ロスリング著「ファクトフルネス」第3章には「直線本能」について書かれています。
人は目前の事象が、あたかも直線が伸びていくように、ずっと続いていくと考える傾向があるそうです。
今でいえば、インフレ懸念が起こり、食品などの値上げが相次ぐと、すべてのものの値段が上がり続けると恐れ、投資家は株価が下がり続けると懸念します。
この本能について、ロスリングは書籍の中で、人間の子供の例を挙げて、このように述べています。
新生児の身長は50センチくらいで、体重は3キロ程度です。
ところが、2歳になると大きい子供で身長90センチ、体重は15キロにもなります。
つまり、2年で身長は1.8倍、体重は5倍に成長するのです。
しかし、子供がこのまま同じ勢いで成長すると思う人は、まずいません。
10歳児で身長が3メートルになることは、絶対にないのです。
むしろ、世の中の動きは「振り子運動」を行っているほうが多いでしょう。
右に振れ過ぎた重りは、ある程度まで行くと、勢いをつけて逆方向の左に振れます。
日本の例で言っても、日本人が豊かになったのは、高度成長期の後半です。
1990年ごろに振り子の重りが右に行きついて、今度は恐ろしい勢いで左に振れたのです。
(右と左に特に意味はありません)
その前に右に振れだしたのは、第二次世界大戦後、しばらくしてからです。
つまり40年かけて右に振れた重りが、今度は左に40年かけて振れるのです。
歴史に従えば、もしかしたら1990年から40年経過した、2030年くらいに、
どん底がやってきて、そのあとは若い世代がゆとりを感じることができるかもしれません。
(1990年と比較して、人口がかなり減少しているので、かつてほどのゆとりの実感は
感じられない可能性はありますが)
2030年からの未来は明るいと信じて、若い世代が活躍できるように、助けてあげたいですね。