大げさに言えば、お金の増やし方は、今や日本の全国民の関心事です (笑)
本屋に行けば、「FIREする方法」や「株式投資で〇億円儲けた手段を教えます」といった
書籍が並び、ネットでも有料で「FXお金儲け講座」を配信しています。
普通に考えると、「この人が本当に〇億円稼いだ証拠はどこにあるのかな?」という疑問や
「稼ぐ方法は論理的だけど、そろそろこれで稼げなくなったからノウハウを売っているのかな?」とか思ってしまいます。
(私がひねくれものだからでしょうか?笑)
もちろん中には真面目に投資に向き合って、自分が得たことをほかの人に伝えたいと
思っている人がいることも知っています。
本当はそういう人を見分けて、考え方ややり方を学ぶことが賢明なのですが、そのためには
本物を見分けるだけの基礎能力が必要です。
少しお金の増やし方の種類を考えてみましょう。
一番目は「自分の時間とエネルギーを差し出して、その対価を貰う」
つまり仕事をすることです。
なんだ、当たり前じゃないか!と思うかもしれませんが、仕事をしてお金をもらうことが
最も期待値が高くて確実です。
ただ仕事を選ぶときに、自分が好きな仕事と自分ができる仕事(他人から評価される仕事
イコールお金になる仕事)は同じとは限りませんので、努力の対象と目的をよく考えて仕事に取り組んでください。
第二番目は「自分の持ち物を売ること」です。
自分が持っているものを差し出すということでは仕事と同じですが、自分の持ち物は限定されているので買う相手がいないと値段が付かず、したがって対価が受け取れません。
三番目は、「リスクを取ってお金を増やすこと=投資」です。
意外かもしれませんが、預金も投資と考えられます。
お金を銀行に預けて利子が付くのですから。
(預金者は銀行にお金を貸しているとも考えられます)
しかし昨今は銀行が投資しても利潤が低いので、自動的に預金の利子が低くなり魅力は
ほとんど無くなりました。
おそらく一般的に投資といえば株式投資でしょうね。
自分が投資した会社が成長して価値が増大して株価が上がれば儲かります。
しかし預金と違って、投資したお金の元本が減るかもしれないので、投資を始めるのであれば、基礎的な勉強と自分のリスク許容度(どれくらいの損なら耐えられるか?)を自分なりに把握することをお勧めします。
四番目は「ギャンブル」です。
これは大勢から集めたお金を少数に集中させる仕組みです。
リスクが高くなるほどリターンが増える点では投資と似ています。
投資との違いは、大勢の人から集めたお金を、まず競馬なら騎手や厩舎で働く人、
宝くじなら売り場の従業員の人件費や場所代に充てられ、それから公共団体の収益を差し引いて残ったお金をギャンブルの勝者で分配することです。
つまり集めて分けているだけで、価値の増大はありません。
五番目は「違法行為」です。
これはさすがに自分からやる人はいないと思いますが、誘われてやったら違法だったということがあるので注意が必要です。
(例えば、飛行機で知らないうちに麻薬を運んでいた、テレアポと思ってやったら
オレオレ詐欺だった・・など)
1番目から5番目まで並べてみると、最も安全確実で効果が高いのは「仕事をすること」
だと思います。
ただしこれには前提条件があって、自分の売りになる専門技術をほかの人と差別化できるまで磨いておくほど有利になるということです。
例を挙げると、IT技術者や建築家などです。
この差別化には長い年月とたゆまない努力が必要なので、残念ながら定年前から始めても
間に合いません。
2番目の売却という手段については、豪邸や高価な美術品を持っていれば対価は大きいのですが、
ほとんどの人は高価なものを沢山は持っていないと思います。
したがってお金を増やすことを、定年前後から始めるならば一番良いのは投資ですね。
(本当は、仕事と同じで投資も早くから始めたほうが良いのですが)
投資のやり方は人それぞれです。
株式投資一つをとっても、バリュー投資、グロース投資、チャート分析派、ファンダメンタルズ派など、それからそれらを適宜ミックスして使っている人も多いので、
投資が初めての人にはわかりにくいと思います。
私が会員になっている「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」では、老後の資産形成のためのアドバイザー養成を行っています。
特定非営利活動法人「みんなのお金のアドバイザー協会〜FIWA」
金融機関から完全に独立して、顧客の立場に立って活動するアドバイザーを養成していこうという活動を行っていますので、投資に興味のある方はFIWAのホームページから
相性が合いそうなアドバイザーを探して、相談してみるのも一つの考えです。