職場のご縁
12月も半ばになると年賀状を交換している方たちからの喪中のお知らせがひと段落していよいよ年賀状印刷の準備を始めることになります。
現役の時はいい加減で、ロクに住所録を整備しないでたくさん出していたので、先方に届かないで返ってくる葉書が何枚かありました。
定年退職後は、年賀状を交換する人たち自体が減ってしまいます。
長く会っていない人との年賀状はどうしても減っていくので、60代も後半になると本当に少なくなりますね。
日頃お付き合いのある方たちとは、コロナ禍でもSNSで繋がっています。
年末年始のご挨拶は、大晦日の「よいお年を!」と元旦(翌朝)の「あけおめ!」で終わりです。
1年ぶりに住所録を眺めていると、何年もあっていない方が多いですね。
殆どがかつての職場の先輩または若干の後輩です。
同期入社の友人たちとは定期的な会合があるのでまた会いますが、先輩や後輩とは会合でもない限り、おそらく今後お会いすることも無いかなという気がします。
貯人とは?
先日、ある方のオンラインセミナーを視聴していたところ、老後生活で大切なのは人間関係だというお話をされていました。
「貯人」という言葉を使っておられました。
老後の3大課題を、お金、健康、孤独とすれば
孤独>健康>お金
という順番ということでしょうか。
「孤独の解消のために貯人を心掛ける」
なんだか禅問答のようですが、信頼できる友人や親族・家族関係を築くことはとても大切なのです。でも反面ものすごく難しいことでもあります。
全員と信頼関係は築けないので、「選択と集中」を行わざるを得ません。
年賀状交換のみの知人とは、早晩ご縁が無くなっていきそうな気がします。
「貯人」でもっとも難しいのは、おそらく夫婦関係と親子関係でしょう。
逆に言えば、夫婦円満で親子関係が平穏ならば、多少収入が少なくても幸せな人生が送れますね。
上沼恵美子さんの言葉
2つのうちより難しいのは夫婦関係です。
友達は嫌なら付き合わなければよいし、親子はいつか離れていきます。
でも夫婦は(離婚しなければ)そうはいきません。
私の独断と偏見によれば、夫婦関係の決め手は距離です。
先日ネット記事を読んでいて、上沼恵美子さん(関西のお笑い女王)のインタビューで面白いことを言われていました。
https://www.daily.co.jp/gossip/2020/12/13/0013935057.shtml
(20201214閲覧)
「新婚旅行というのは窓の外は見ない。ずっとお互いを見つめている。そのうちに外の景色を見始める。同じ景色に感銘する。その次は違う窓を見に行ったりする。どこに行ったんだろうと思うと、向こうのほうで違う景色を見たり、ウイスキーを飲んでたり。好きなことしてていいんです、こっちもお弁当食べている。でも、同じ列車なんです。列車を途中で降りたのが離婚だと思うんです。年数を重ねると変わっていくということです」
彼女は「卒婚」をテーマに話していました。
つまり、新婚当時は隣の席に座り距離はゼロ、徐々に仕事や家事、子育て、ママ友などの関係が出来てきて同じボックス席から隣のボックス席程度に離れている、さらに仕事や子育てから離れると、同じ車両でも離れたボックス席に座ってほとんどお互いを気にかけない距離になる・・これが「卒婚」ということですね。
離婚は列車から降りますが、卒婚は同じ列車に乗っている。
しかし老後生活でも夫婦で話し合うことはたくさん出てきます。
自宅のリフォーム、孫の教育費援助、地方移住、施設への入居など、少し考えるだけで決断が必要なことが目白押しです。
同じ列車に乗っていて、お互いに好きなことをやっている夫婦が、必要なときに同じボックス席に座って冷静に話し合うことができる関係を作るにはどうしたらよいか?
このあたりが老後生活を幸せに送れるかどうかの重要なカギのような気がしますが如何でしょうか?