龍谷大学の竹中教授によると、投資には型が3通りあるそうです。
一つ目は「トレンド追随」型
二つ目が「逆張り」型
三つ目は「トレンド後追い」型
簡単に纏めると、一つ目は利食いと損切りを繰り返すデイトレーダー型。
儲かる人もいるのだろうけれど、個人で行うとAIでシステム投資を行う機関投資家には勝てない可能性が大。
金融機関でトレーディングを行う部門は、基本的にトレンド追随型です。
二つ目は長期投資家スタイル。底値を狙って買い、高値で売るが時間がかかる。
何よりも自分なりの判断根拠をしっかりと持つことが必要。
毎期の収益を期待される機関投資家には不向きな型です。
三つ目は高値で買って安値で売る型。投資家として成功は難しい。
個人投資家が資本と設備を持つ機関投資家に勝てる可能性があるのは、長期投資の「逆張り」型でしょう。
竹中教授は、自著「資産形成のための金融・投資論: 黄金の波に乗る知の技法」の中で個人投資家が機関投資家に勝つ分野と方法を解説してくれています。
次に個人投資家の3つの型です。
一番目は「ハンター」型。動くものに関心が強く、行動や判断が機敏。
狩猟民族である欧米の人に多い型で日本人には少ない。あえて言えば孫正義さんでしょうか?(筆者意見)
二番目は「ブリーダー」型。動くものに関心は強いが、瞬発力や機敏さに欠ける。
動物を飼って繁殖させるような長期持続的な作業に適性がある。長期投資家向き。
三番目は「ファーマー」型。リスク回避志向で所得からの余剰分を貯蓄する型。
投資家には向いていない。
竹中教授は投資をするにあたって、自分がどのタイプかを見極めてから始めることが大切と説きます。
ちなみに日本人には「ブリーダー」型と「ファーマー」型が多いそうです。
自分がどの型かを知るための例として、竹中教授は下記の例えで説明しています。
ダイビングで海に潜り、目の前を大証の魚の群れが泳いでいる状態を想像してみてください。
「モリで魚を突いて獲物にしたい」=「ハンター」型⇒長期投資が苦手
「この魚たちに餌をやりたい」=「ブリーダー」型⇒長期投資に適性あり
「そもそも海に潜りたくない」=「ファーマー」型⇒債券や預金志向
尚、「ブリーダー」型と「ファーマー」型が多い日本社会では、表面的な利息や配当の高さに誘惑されて、結果的に高リスク投資をして失敗する傾向が強いそうです。
コロナ禍以降の日本社会はもはや安定した社会とは言えないかもしれません。
例え投資に向かない「ファーマー」型であっても、投資の理窟を知って、ある程度
投資に踏みこんだ人生を送らざるを得ないかもしれませんね。
参考文献
竹中正治著「資産形成のための金融・投資論: 黄金の波に乗る知の技法」