今年の4月からFIWA(みんなのお金のアドバイザー協会)の正会員にしていただいて資産形成アドバイザーとして活動を始めました。
資産形成に悩んでいる方々に、自分がこれまで学習してきた知識と社会人としての経験が、少しでもお役に立てばと思って開業しました。
FIWAはアドバイザーを育成することが目的の協会です。
アドバイザーは金融商品の販売員ではなく、お客様から手数料を頂いて助言することが仕事です。
そしてFIWAはアドバイザーのレベルアップを目的に定期的な勉強会を開催しています。
その中で9月に公的年金をテーマにしたオンラインセミナーがありました。
講師は公的年金に詳しいお2人に加えて後見人(?)に慶応大学商学部の権丈教授がついておられました。
僕が理解するFIWAの資産形成とは、普通の人がお金の心配から解放されて、「しあわせ持ち」生活を送るだけの資産を持つことです。
僕は銀行に長くいて、お金が不足して苦労する人や、お金がありすぎて疑心暗鬼に陥る人を沢山見てきました。
個人的印象では、お金が不足して困っている人よりも、お金がありすぎて他人を全く信じられなくなってしまった人のほうが「しあわせ持ち」からは遠い印象でしたね。
そんな経験から、普段はお金のことを気にしない程度に資産を持つことが「しあわせ」な資産形成への近道と思うようになりました。
幸い日本はアメリカと違って社会保障が充実しています。
北欧のような高負担高福祉ではありませんが、中負担中福祉くらいだと思います。
(ちなみに社会保障の基本的な考え方の一つは、負担=給付です)
資産形成においても、せっかく日本政府が提供してくれている社会保障制度を利用しない手はありません。
老後の資産形成は、できるだけ長く働くこととともに、まず自分に関係する範囲で、老後生活の核になる公的年金制度を理解し、それから私的年金(企業年金、イデコなど)の内容を把握します。
そして、公的年金と私的年金からの受給金額が分かった上で、ライフプランから逆算してもしも不足する金額があるならば、自分で投資を行うことが基本だと思います。
(投資に不向きなら貯蓄しても良いし、またインフレ対策で投資をしてもよいと思います)
このように高齢者の生活に重要な社会保障ですが、医療費などを含めた社会保障全体が国民全体の所得再配分と地方経済の成長に通じるという文章を、さきほどご紹介した権丈教授が11月19日付の東洋経済オンラインに執筆されていますのでご紹介します。
題名は「高齢者は経済の宝、社会保障で地方創生は可能」です。
https://toyokeizai.net/articles/-/389559
この文章を読むと、給付を受けるばかりと思われていた高齢者層が、意図せずに所得再配分と地方経済の成長に貢献できることが分かって、高齢者(初心者?笑)の一人として気分が明るくなりました。
これで社会保険料を主に負担してくれている現役世代にあまり遠慮せずに、社会保障を活用して老後の資産形成を行いましょうと言えそうです(笑)