ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さんのお話によると、2016年末時点で日本国内の投資信託は6060本もあるそうです。
毎年沢山の投資信託が作られていますが、こんなにたくさんあればどれを選んでよいかわかりませんので、資金が集まらずに数年後にあえなく整理される投資信託もあるそうです。
竹川さんの著書「新・投資信託にだまされるな!」には投資信託の選び方が詳しく書いてあります。
興味のある方は本を読んで頂くとして、僕が不思議なのは何故そんなにたくさんの投資信託が維持できるのだろうかということです。6000本ということはファンドマネージャーが6000人存在するのでしょうか?
投資信託はファンドマネージャーが一人で運用するものではありません。サブマネージャーやアシスタントスタッフがいるはずです。
例えば一本に3人として18000人が投資信託の運用にかかわっているとします。でも結構な数の投資信託が元本割れなど成績不振です。
ファンドマネージャーと言ってもサラリーマンだから損を出しても関係ないのでしょうか?
でも高給取りのイメージがありますから、成績不振ならリストラされるでしょう。
それとも実際は18000人もいなくて、一人が何本も掛け持ちしているのでしょうか?
債券と株式の違いや先進国と新興国の違いなどで運用は変わりますが、同じ日本人のファンドマネージャーが運用しているのならば、ほとんどの投資信託の内容は、おそらく似たり寄ったりでしょう。
特にインデックス運用の投資信託は原則投資対象ごとに同じ運用のはずです。
つまり抜群の好成績と極端な不成績は極めて少数で大抵は中間です。たぶんどれでも同じようなものです。
成績は似たようなものが多いとしても、決定的な違いはコストです。
購入手数料だけではなく、全期間に関係する信託報酬が高いものは同じ成績でもコストの分だけ利益が下がり元本割れの大きな要因になります。
もしも同じ投資信託を数十年という長期間を保有するならば、年率1%を超えるコストは累計すると巨大きな金額になります。
投資信託を選ぶ場合はまずコスト比較表を作って最低コストの3本くらいを選んでから、過去の運用成績やファンドの規模並びに運用担当者の考え方などを見て最終的に決めては如何でしょうか?