新型コロナウイルスの影響で株式市場の乱高下が続いていますが、さまざまな人が金融市場についてネットなどで発言しています。
これらを眺めていて、自分ならどのような資産運用アドバイスができるかなと考えてみました。
その前に、僕が今回の金融市場の混乱(簡単に言えば暴落ですけど 笑)をどのように考えているかを簡単に纏めておきます。
まず、「市場は不確実性を嫌う」という習性からすると、感染拡大がピークアウトするまでは、幾分かの混乱は続くでしょうね。
マーケットは、まさに乱高下を繰り返しているので、僕にも全く読めません。(苦笑)
実際のところ、金融市場にとってピークアウトがいつになるかは、金融市場自身が決めるので、一般の投資家には予測は難しいです。
それから、今回の暴落の背景には、様々な要因が隠されていそうで,新型コロナが収まったとしても、市場の変動要因はまだまだ残りそうです。
例えば、経済評論家の山崎元さんは、アメリカ市場のバブルについて考察されています。
https://toyokeizai.net/articles/-/336967
(東洋経済オンライン 20200314)
さてここからが、仮定のアドバイスです。
<ケース1>株式投資を始めたい
個別の株式投資を始めたい方には、良いタイミングだと思います。
ただし「個別株」投資なので、投資したい会社について、納得するまで調査してから投資することをお勧めします。
銀行に長く在籍した経験から言うと、お客様の財務諸表はもちろん、事業内容や経営者の個人資産などのデータをはじめ、訪問や面談を通じて会社の雰囲気、経営者の人柄まで分かっていても、この会社が絶対大丈夫とは言い切ることはむつかしいと思っていました。
(本来は、不確実な部分を補完するために担保を設定します)
経営者は本当に大切なことは、ほかの人には相談しないのです。
良い比喩かどうかはわかりませんが、個別株投資はなんとなく結婚に似ていますね。
相手のことを好きで、全部知りたいと思っていても、分からない部分が残るままに結婚の決断をする、
そして、一緒に住みだして「あれっ??」
といった感じでしょうか?(笑)
良いほうに「あれっ?」と変化するのでしたら結果オーライですけどね(笑)
結婚と違うのは、個別株投資なら一社だけではなくて、何社にでも投資できるということですが、個人で投資するならば、徹底的に調べるのは、時間的にせいぜい10社くらいが限界ではないでしょうか?(本業もありますしね)
<ケース2>資産運用を始めたい
資産運用を始めたい方にとっても、今のマーケットは良いタイミングだと思います。
資産運用の重要課題は、自分のポートフォリオ構築です。
一番簡単なやり方は、世界の株式全部に投資するやり方で、適切な投資信託やETFを買えばよいのです。
ただし、大事な点は継続すること。
我田引水のようですが、資産運用はランニングに似ていると思います。
走ることは誰でも出来ますが、走り続けることは難しい。
走ること自体が大好きな人は別にして、走るだけだと単純すぎて飽きる人もいるでしょう。
走っていると、筋肉や腱などの故障も起きれば、病気になって体力が落ちて、ランニングの再開が難しい時もあります。
資産運用も、マーケットの乱高下で損失が膨らむと、積み立てを停止する、または安値で売ってしまって、いつまで経っても自分のポートフォリオが形成できないことが起こりえます。
両方のケースを通じて、もう一つだけ言えるのは、タイミングです。
マーケットの底から始めるのが最良であることは自明ですが(底値のあとは上昇しかない 笑)、どの時点がマーケットの底かは、残念ながら底を過ぎてみないと分かりません。
個別株投資ならば、企業買収の手法などを使って、(自分にとっての)その会社の現在価値を割り出して、総株式数で除した数字を、その時点の株価が割り込めばマーケットが底でなくとも「買い」です。
この作業は、好きな人には熱中できると思いますが、普通の人にとっては、かなり面倒そうですね。(笑)
それに、普段から準備してマーケットの急落に備えておかないと間に合いません。
資産運用で言えば、ETFは購入のタイミングが難しいですが、投資信託ならば積み立ておけば、マーケットの底をうまく通過する可能性がありますね。
世の悩みは尽きないと言いますが、アドバイスの内容は相手によって変わるので、仮定の話はこのくらいしか思いつきません。
個別株投資をやるか、インデックス投資をやるか、その中でどのようなバリエーションを考えて投資するかは、それぞれの投資家の性格と考え方(投資の目的)次第です。
(人によっては、全く投資をやらないという選択肢もあります。)
まず、
何故投資をしたいのか?
何のために投資をするのか?
からお話をしたうえで、ライフプランに沿って、相手に適したアドバイスをすることになるのでしょうね。