「敵に塩を送る」という故事成語がありますが、今日は「塩は敵」というお話です。
3月2日から5日まで検査入院してきました。
僕の入院など、興味を持つ人はいないだろうと思っていましたが、何人かの方からFBやラインで応援メッセージを頂きました。
ご心配頂き、ありがとうございました。
有名人の病気なら病名などを秘密にするのでしょうけれど、秘密にする理由も価値もないので、どんな病気で何の検査をやっているかを簡単に纏めてみました。
(専門的なことは僕にもわかりませんが 笑)
医師が疑っているのは、「原発性アルドステロン症」です。
僕がこの病気に罹患しているかを確認するために検査入院しました。
原発性アルドステロン症はこんな病気です。
副腎(ふくじん:腎臓の上にある臓器)からアルドステロンと呼ばれるホルモンが大量にでてしまう病気です。アルドステロンは血圧を調整する役割をもつホルモンです。
(出典:https://medicalnote.jp/diseases/原発性アルドステロン症?utm_campaign=%E5%8E%9F%E7%99%BA%E6%80%A7%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%B3%E7%97%87&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo)
症状の特徴はこんな感じです。
原発性アルドステロン症の重要な症状は高血圧です。特に夜から朝にかけて血圧が高くなる傾向があります。また、高血圧のなかでも心血管系や脳血管系の病気が生じるリスクが高いといわれています。
他にも、水をたくさん飲みたくなったり頻尿になったりします。さらに、筋肉に力が入りにくい、つりやすい、などの症状が現れることがあります。肥満や糖尿病、高脂血症などの代謝異常を起こす可能性もあります。
原発性アルドステロン症は、最終的に脳卒中や心不全、腎不全につながる危険性もあります。アルドステロンそのものに血管を傷つける作用があることと関連して、実際の血圧が高くなくてもこうした血管性病変が生じる可能性を伴うことも知られています。
(出典:同上)
僕は健康診断を受けても血圧で引っかかったことはなくて、ずっと120-80でしたが、たまに140-150の高い血圧になることもありました。
「まあ、大丈夫だろう・・」
と思っていましたが、人間ドックで腎臓の数値が異常になり、診察を受けた医師に言われて一日3回、朝昼夜に血圧を測ると朝が高く、高いほうで150-160はざらでした。
(日中は活動しているので、低くなる傾向があるそうです)
高血圧なら、対症療法として降圧剤を服用するのが普通ですが、この病気には降圧剤があまり効かないようです。
昨年の11月くらいからずっと強い降圧剤を服用していて、ようやく最近になって起床時の血圧が下がりだしたら、今度は日中の血圧が160-170くらいまで上がることが計測されるようになりました。
この病気の原因は分かっていないのですが、興味深い考察をする方がおられます。
原発性アルドステロン症は「塩がなくても生きていける体」の状態なのです。むしろ、塩がない環境下では原発性アルドステロン症のような体でないと生きていけなかったのではないかと考えられます。
(出典:https://medicalnote.jp/contents/150626-000009-DYYNTV)
まあ、砂漠などに住んでいるなら適応しているのでしょうかね(笑)
(これって、塩分補給なしでロング走を走れるのかな?)と思って、医師に聞いてみたのですが、
「血圧は運動したら下がりますが、運動の初めは上がるはずです。
120から急に160に上がっても血管は対応できますが、170から急に200を超えると、血管は破れてしまう恐れがありますよ」と言われてしまいました。
血圧の急上昇による血管の破れを回避するには、激しい運動は急にやってはいけないということです。
ほかに、サウナから水風呂に飛び込むような、急激な温度の変化などもだめだと言われました。
これでジムに行く楽しみが、だいぶ減ってしまいました(涙)
今回の検査入院では、3種類の負荷検査を行って、2種類が陽性ならば「原発性アルドステロン症」と診断されます。
(結果が出るのは3月下旬です)
検査の結果、原発性アルドステロン症と診断されれば、
次に、副腎静脈サンプリングで左右どちらの副腎からアルドステロンが分泌されているかを検査します。
これは、太ももの動脈からカテーテルで左右の副腎の血液を採取します。
(また入院ですね 苦笑)
検査の結果、左右どちらかの副腎からアルドステロンが出ているかがわかれば、今度はどちらかの副腎を手術で除去します。
(3回目の入院になります)
「原発性アルドステロン症」は、かつては珍しい病気と思われていましたが、現在の所見では全高血圧患者の5-10%程度を占めると言われているようです。
例えば、高齢の方が朝起きてこないので、見に行ったら布団の中でなくなっている場合、
夜中から朝にかけて血圧が高くなって亡くなったということもあり得るそうです。
今のところ痛みや自覚症状は全くなくて元気なので、運動や食事など、ついうっかりと普段と同じようにやってしまします。
そこで、ランニングは、はじめゆっくり走り出して、心拍ゾーン3以下のジョグを10キロくらいまでにしています。
食事は食塩量(一日6グラム以下)を目指していますが、おにぎり弁当などを買うと、すぐに6グラムを超えてしまいます。(涙)
考えてみれば、もしも塩がいらない身体なら、食事や補給食などで塩分をとれば、塩分過多で血圧は上がりますよね。(苦笑)
したがって、少なくとも治療が終了するまでは「塩は大敵」です。