• 定年男子のランとマネー

フォトロゲ風旅ラン

 

11月4日、ラン友2人と一緒に、奈良県中央部にある明日香村を走ってきました。

明日香村は奈良時代が始まる前に大和朝廷の政治が行われた場所です。

古代の天皇や蘇我氏などの豪族の遺跡や古墳が広大な地域に散在しています。

今回はその中で10か所ほどを選んで走ることにしました。

遺跡へ行くたびに写真を撮って回るという、少しフォトロゲ風なランを企画したのですが、

ラン友の2人も協力してくれて、楽しい一日になりました。

 

コース

 

午前9時、近鉄吉野線飛鳥駅集合⇒キトラ古墳⇒高松塚古墳⇒稲渕棚田⇒石舞台古墳(昼食休憩)

⇒岡寺⇒飛鳥寺⇒甘樫の丘⇒亀石⇒橘寺⇒太子の湯(ゴール)

 

歴史ラン

 

ラン友の1人は奈良県出身ですが、明日香村は小学校時代に遠足で来て以来、

もう1人は愛媛県出身で現在は兵庫県に住んでいるので、明日香村は殆ど知らない

とのことだったので、有名な場所を回ってみました。

飛鳥駅でまず「飛鳥王国パスポート」を100円で購入しました。

これには沢山の割引券が付いていて、おそらく600円くらいの割引になったので、とてもお得でしたね。

 

最初の訪問地は「キトラ古墳」です。

秋晴れの中、飛鳥駅から古墳までの道を気持ちよく走りました。

この古墳は古代中国で伝説の四神である「朱雀」「玄武」「青龍」「白虎」が極彩色で描かれた壁画が発掘された場所です。

(写真では分かりにくいのですが)

僕が10数年前に来たときは発掘調査中で何も見ることが出来ませんでしたが、

今は立派な建物が立っていて壁画の様子を詳しく教えてくれます。

「飛鳥王国パスポート」にはスタンプ欄がいくつもあったので、早速四神スタンプを押してきました。

ラン友の2人もスタンプを押したあと興味深そうに展示物を見ていました。

 

次は高松塚古墳です。ここでは美しい女性の壁画が発掘されています。

内部の写真撮影は禁止でした。

 

ここから石舞台古墳へ行く前に稲渕の棚田を見ようということになって走り出しました。
地図と標識をたよりに走ったのですが、行けども行けども着きません。

結局、坂錬を2回やって漸く棚田に辿り着きました。

ラン友2人も思わず大喜びしていましたね。

 

明日香村は遺跡も回遊路も整備されていて、至る所にトイレや自販機があるので水分補給には困りません。

ちょっと買い食いできるようなお店(90年続いている焼き餅屋さんなど⇒美味しかった!)もあって、

山を走るトレイルランとは少し違った楽しみ方ができます。

基本的にはロード走ですが、そこそこにアップダウンがあり、

坂道や階段ダッシュなど遊びながらトレーニングもできると言った感じですね。

 

棚田を過ぎると石舞台です。ここで12時でした。

集合から3時間で遺跡を見学しながら12キロくらい走りました。

石舞台古墳は蘇我馬子のお墓です。丁度説明員が話していたので古墳の歴史などを聴くことが出来ました。

なぜ石舞台古墳は土砂で覆われていないのか?
中大兄皇子(天智天皇)が大化の改新の時に破壊した説。
周囲の田畑の土砂に使われた説。
説明員によれば、この謎を解明すれば博士号が取れるそうです(笑)

 

石舞台古墳のあとは近くの食堂で昼食にしました。
頼んだのは「古代米定食」です。

古代米は赤っぽくて赤飯みたいでしたが、食べてみると柔らかくて美味しかったですね。

ゆっくり食事して外に出るとソフトクリームを売っていました。

ラン友の1人が、明日香村名物のイチゴ「あすかルビー」の大ファンで、

あすかルビーの果肉ソフトクリームがあったので、(お腹一杯にも拘わらず別腹で)速攻で買ってました。

僕も買ったけど(笑)

もう1人は「古代米ソフトクリーム」を食べていました。
ここでは「顔はめ」遊びもやって、すっかり子供気分になりました。

 

さてここから後半戦です。

次は岡寺ですが、ここでも地図と標識が会わなくて少し行ったり来たりをしましたね。

もともとが行き当たりばったりで旅ランを楽しもうという甘い考えがありましたが、

登り坂ランが続くと流石に「まだかなあ?」と思いますね(苦笑)

岡寺の参道は急こう配でしたが、何とか走り切りました。

ラン友の1人は岡寺に入って「穏やかな、落ち着いたお寺ですね」ととても気に入った模様。

もう1人も「仏像の顔が穏やかだし、ご本尊の顔も面白い」と楽しんでいました。

折角来たから「奥の院」まで階段ダッシュをして、ゆっくりと降りてきました。

 

それから「飛鳥寺」です。

このお寺は蘇我馬子が建立しましたが、火事で焼けて大仏が野ざらしになっていたのを、村人が藁ぶきの屋根を作って守ったそうです。

この「飛鳥大仏」は日本最古の大仏で、顔の表情が右半分は厳しく、左半分は優しくなっています。不思議ですね。

 

そのあとは後半のハイライト「甘樫の丘」に登りました。

階段はダッシュです。(笑)

標高148メートルの小高い丘ですが、

かつては蘇我蝦夷、入鹿親子が広壮な邸宅を構えて明日香の里(つまり大和朝廷)を見下ろしていたそうです。

大和三山(畝傍山、耳成山、天の香具山)がくっきりと見えて、

遠くに二上山、葛城山、金剛山(ダイヤモンドトレイル)を望むことが出来ました。

ここに登ってみると、大和朝廷に対する蘇我氏の勢力が巨大だったのが実感できますね。

大化の改新」という古代の大政変が起こった理由がわかるような気がしました。

しばし、古の豪族の夢に浸った後は、甘樫の丘の縦走路を突っ切って反対側の「亀石」方面に走り下ります。

ロードでしたが、トレラン下りの気分が味わえて最高のランになりました。

 

甘樫の丘から少し行くと「亀石」です。

亀かな?カエルかな?といった感じですが、よく見ると「カメ」ですね。笑

この辺りで走行距離は20キロを越えました。
今日は良く走るなあ!

 

最後は、聖徳太子が生まれた「橘寺」に行きました。

ここにも有名な石があります。人の心の善悪を現わした「二面石」ですね。
無垢な顔と、ゆがんだ顔が彫られている石です。

明日香にはいろいろな石がありますね。

 

橘寺をでて、「太子の湯」までラストランです。

走行距離は23.1キロ、休憩もいれて6時間半の歴史ランでした。

お風呂から上がると午後4時40分。

5時6分発の「かめバス」にのって、飛鳥駅まで戻ってきました。

思い切り走って、笑って、遊んだ一日でした。

お付き合いいただいた2人には感謝です。


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