ある会合に参加してきました。
62~3歳の昔の仲間が20名ほど集まって旧交を温めたのですが、話を聞いていると「端境期」という言葉を思い出してしまいました。
集合したのは全員男性で、8割方スーツを着ていました。平日だったので仕事帰りですね。
うち数人が(もっといたかもしれませんが)一年以内に現在の職を離れるそうです。
なかにはもう次の仕事には就かないという人もいました。
あとの2割は私服でした。
私服の人たちには、冗談で引きこもり(笑)のような生活をしていると言った人や、親の介護をしている人、
自分で会社を立ち上げた人(初年度黒字だったそうです。立派!)などがいて、
自分たちが様々の生活を送っているようすをユーモアを交えて楽しく語っていました。
現在会社に勤めていて一年以内に職を離れる人が、
実際に離れるときになって、やはり再就職したいと思うかどうかは分かりませんが、
やや乱暴に纏めてみると、
僕たちの世代が、幼少期から学生時代、会社員時代を通じて「組織に従属」して「心理的に縛られていた」時期を脱して、漸く「自分で決められる」時期へ移行する過程にきたのかなと思いました。
巷に沢山ある定年本を読むと、事前の準備が不十分なまま、この時期を迎えることが一番危ないと書いてあります。
ところが久しぶりに会った人の中に夢を実現した人がいました。
かねてから教育に関心があって、前職の間からリサーチを重ねて、全く畑違いにもかかわらず見事に難関を突破して教員の職を射止め高校の先生になったのです。
自己紹介では自身の教育信条を熱く語って全員の拍手を浴びていました。
これまでは、集まると職場の知人の話とか両親を含む家族の話題が中心でしたが、
これからは独立独歩で歩む人の話が増えてくるのではないかと楽しみです。
因みに「端境期」を手元の小さな和英辞書で調べると、off seasonの次にpre-harvest seasonと書いてありました。
端境期は人生の収穫期(円熟期)に向かう前の大切な時期です。
これから端境期から円熟期に向かう過程で、僕らの年代にもいろいろな変化が起こっていくのでしょうね。