• 定年男子のランとマネー

漫画家 弘兼憲史さん

 

10月18日、大阪倶楽部で行われた弘兼憲史さんの講演を聞いてきました。

題名は「高齢化社会と団塊世代」です。

弘兼さんといえば、「課長 島耕作」を始めとして「人間交差点」や「黄昏流星群」などの漫画と、

「弘兼流 60歳からの手ぶら人生」などの著作で有名です。

講演では漫画の裏話なども聞けるのかなと期待して行きました。

講演の初めは、期待通り弘兼さんが松下電器(パナソニック)に入社したころの松下幸之助さんの様子など、面白そうなエピソードから始まりました。

聴衆は建物の2階と4階に分かれて聞いていました。僕のいた4階は100名を超える人だかりです。

人気のほどが窺えますね。

在宅死の勧め

ところが、お話が本題に入ってくると様子が変わってきます。

弘兼さんは、自分たち団塊世代は2025年から2030年ごろに多死が始まると予測します

バタバタと死んでいくわけです。

それまでの間にやるべきこととして下記の3つを提案します。

消費=楽しいことに使うと免疫細胞が活性化して寿命が延びることもある。

ボランティア=悠々自適の人には介護ボランティアを勧める。

いかに死んでみせるかを考える。

講演の本題は、③の如何に死んでみせるか?に移ります。

これは先日のFP勉強会で介護がテーマとなった時に、介護施設を経営する方から出された課題と同じです。

大和八木SG第三回勉強会

その時の参加者は40代くらいが多かったので、「そんなものかな~」といった感じでした。

ところが、大阪倶楽部は平均年齢73歳の高齢者集団です。

「いかに死んで見せるか?」と聞かれると、直ぐに自分のことに跳ね返ります。

~勇気あるテーマを選んだなあ~というのが実感です。

弘兼さんの講演は、「病院死」から「在宅死」への勧めに移ります。

具体的に往診する医師の人数が不足するので準医師など範囲を制限することで必要な資格を緩めることや、外国からの看護師導入に熱弁を振るいます。

聴衆の反応

いつもの講演では参加者は熱心に聞きます。

今回も熱心なのですが、何となく会場の空気が重い

弘兼さんの講演は、時間を余らせて終わり、理事長の挨拶もいつもより簡潔、

講演を聞いた人は、潮位が下がった海岸のように、人がさっと引いていきます。

アッという間にいなくなりましたね。笑

「分かっちゃいるけど聞きたくない」のかな??

でもどこでどうやって死にたいかは、本当に大切な課題です。

家族や親族などいろいろな人と、相続、お墓などの課題を一つ一つ解決しながら、一番おさまりが良いところに落ち着かせるにはどうすればよいか、それこそ死ぬまで考えねばなりませんね


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