母が亡くなって一年半が過ぎたので、父母の介護と葬儀までの介護費用について備忘録的に振り返っておくことにしました。
両親が僕の自宅近くの賃貸住宅に引っ越したのは2004年です。
父が80歳で母が75歳でした。
父が亡くなったのは2012年で母が亡くなったのは2016年です。
介護期間は全部で12年になります。
そのうち両親を介護したのは8年間です。
医者に言われた父の病名は「びまん性レビー小体型痴呆」です。
何のことかわからなかったので医者に聞くと、「アルツハイマー型痴呆とパーキンソン病を合わせた病気」とのことでした。
それでも、よく分からなかったのですが、簡単に言うと、認知症と身体の全部の筋肉が動かなくなる病気の合併症で治癒する見込みはゼロ。
母はとてもショックを受けていました。
どのような医療と看護を施しても回復しない患者を見守るのは辛いことです。
数少ないメリットは、国が難病に指定しているということで医療費があまりかかりません。
あるとき病院で計算書を見ると、医療費が月額で80万円近くかかっているのに、支払いは1万以下でした。高額医療費の制度があるので、80万円弱がそのまま請求されることはありませんが、難病でなければ毎月数万円の請求はあったでしょうね。
父の病名がわかったのは、僕の自宅近くに住んでから数年後でした。
それまでは母も僕たち夫婦も手探りで大変でした。
弟たちも助けてくれましたが、治癒の見込みがないと分かった時に、母と兄弟夫婦全員で家族会議を開いて今後の方針と対応を話し合いました。
父はそれまでにほかの病院を含めてグループホームや特養にも入りました。
(最後は特養で亡くなりました)
もともとは地方公務員だったので、共済組合からの細かな金銭的支援もありました。
(小さな金額が頻繁に振り込まれるという意味です)
僕の家の近くに移転してきたときに、両親の届け出関係の変更手続きは殆ど僕たち夫婦がやりましたが、煩雑な手続きで、自治体間の連携もよくわからなくて難儀しました。
もう少しすっきりした形にしてほしいものだと何度も思いましたね。
介護費用については、僕の家の近所で父母が住んだ賃貸住宅は、田舎なので家賃は8万円くらいだったと思います。食費などを入れて15~6万円くらいで暮らしていたでしょうか。
病院での治療や入院は健康保険のおかげで、年金収入を超える持ち出しは無かったようです。
退職金の残りを取り崩していた可能性はありますが、金銭の援助依頼は無かったのは子供たちには有難かったですね。