• 定年男子のランとマネー

4月13日、大阪府山岳連盟主催の春のチェレンジ登山に参加しました。

コースはダイヤモンドトレイル。

奈良県の二上山麓から登りだして、大和葛城山から、大阪府の金剛山への稜線を抜け

和歌山県橋本市にある紀見峠までの約35キロの山道です。

登山の部には関門が3つあります。

初級ゴールは、大和葛城山までの12.5キロ。ここは14時半までの通過です。

中級ゴールは、金剛山までの21キロ。ここは16時までの通過です。

上級ゴールは、紀見峠までの34キロ。

私は午前7時にスタートして、初級ゴールは10時28分(所要時間は約3時間半)

中級ゴールは12時54分(所要時間は約2時間半)

上級ゴールは、16時10分(所要時間は約3時間10分)

(GPS時計では9時間7分)でした。

昨年の春のダイトレチャレンジのタイムは、9時間14分でしたので、多少の改善。

当日は午前4時起きで、目覚めると雨。

事前の予報が雨だったので、おそらく「泥んこレース」になることを覚悟しました。

装備は、ポールとレインウェア。

傘は、迷った末に持参せず。

この大会は、登山者とトレイルランナーが混ざり合ってスタートします。

通常はお互いが、道を譲り合って進むのですが、たまに、タイムに拘るトレイルランナーが

登山者を押しのけて走っていくことがあります。

そういう人は、雨でもお構いなしです。

そんな人は、一番先に走りたいだろうから、朝は早くスタートするだろうと思って

私は、そんな人たちが出て行ったあとの午前7時スタートを選択しました。

自宅を午前5時15分に出て、阿部野橋駅で5時44分の電車に乗り、近鉄南大阪線

当麻寺駅に着きました。

この駅は無人駅で、沢山の人が改札口に押し掛けたのに、2台ある改札機の一つが停止。

誰かが、受け付けられないカードをかざした模様で、駅員はいないし、ランナーは改札機の中でスタート時間を気にして焦るし、ほかの参加者は、残り1台の改札機に群がっていました。

登山の人の中には、傘をさしている人が何人もいて、見るとモンベルの傘。

たまに、普通の蝙蝠傘をさしている人もいましたけどね 笑

予定通りに午前7時からスタートして、順調に歩き出しました。

祐泉寺から岩屋に向かうと、ダイヤモンドトレイルの入り口です。

ところが、今年は通行禁止。

この道を抜けて、竹ノ内峠に出る直前に、急な崖道を降りるところがあり、雨なので

どうやって降りようかなと思っていました。

せっかちなランナーを先に行かせようと考えたのも、危険な崖道が原因です。

大会側も危険を考えたのでしょうね、岩屋から舗装道路を降りる道をコースにしていました。

ここで雨が小降りになって暑くなったので、レインウェアを脱いで畳んでいると、

横にいた女性から声を掛けられました。

顔を上げると、昨年秋のダイヤモンドトレイル大会で、途中で知り合って、一緒にゴール

した女性です。

昨年は一人で来ていましたが、今年は年配のお連れさんがいるようです。

「久しぶり!またダイトレに来たのですね」と挨拶して、先に進みました。

岩屋からの下りの坂道は、かなり急なので、ゆっくり歩いていても足が疲れます。

いっそのこと「走ってやれ」と思って、荷物を背負って走りだしました。

竹ノ内峠まで走って降りて、道路を渡って、平石峠に向かいました。

平石峠までの道は、先を行くランナーに踏まれていて、泥道になっていました。

ポールを道に打ち込むようにして、身体を支えながら、滑らない様に進んでいきました。

下手に転倒すると、お尻の打撲、足首の捻挫などの目にあって、大変ですからね。

平石峠から岩橋山を過ぎて、葛城山までは、雨で滑る階段地獄との戦いです。

特に岩橋山を過ぎた後の、V字階段は、深い谷まで降りていくので、雨の日には要注意。

階段を降り切ると、すぐに登りになるので、キツイところです。

階段地獄を越えて、3時間半で、初級ゴールの葛城山に着きました。

ここで写真を撮ってもらって、菓子パンを1つ食べて、トイレを済ませてから、水越峠に

向かいました。

このあたりから、また雨が降り出したので、レインウェアを着用。

水越峠を下っていると、何人ものランナーに抜かれました。

皆さん、マナーが良くて、無理な追い越しはされません。

こちらも、気持ちよく道を譲りました。

先を行く女性の、下りの足さばきが上手いので、足の置き場をマネして、勝手に

牽いてもらって降りることにしました。

女性が立ち止まって、私をやり過ごそうとしたので、

「実は、勝手に牽いてもらっています。

すみませんが、そのまま行ってください。プレスは掛けませんので」

とお願いして下っていきました。

下り道は、益々ドロドロで、木の階段は滑りやすくて、大変危険です。

あとからくるランナーを知らせるために、女性に声をかけると、会話が始まりました。

普段は六甲山に登っているそうで、(それで足さばきが上手い)ダイトレは、

昨年に続き2回目。

昨年は、花粉症が酷くて、呼吸困難になって、金剛山でリタイヤ。

今回は、絶対完走するつもりで、なんと前泊して参加。

一緒に来た友達は、昨年完走したので、今回はあまりやる気なく、置いてきたそうです 笑

彼女は岡山県出身で、就職で大阪に来て、茨木市に住んでいるそう。

私は、銀行時代に茨木支店に勤務したことがあるので、川端康成記念館の話などをして

盛り上がりました。

ちなみに、川端康成記念館には、2人とも入ったことはありません 笑

そんな話をしていると、水越峠を下り、金剛山への登り口に着きました。

他愛ない話をしていると、知らぬ間に道がはかどるという事例です 笑

ここで休息するという彼女と別れて、金剛山の登りへと向かいました。

泥道を来たからか、かなり足が疲れていましたが、この道はいつもこんなものだと

思いながら登っていきました。

登山口までは、なが~い舗装路で、「山登りに来たのに、なんでこんなに長く舗装路を

歩かねばならんのか!脚にも疲れが溜まる!」と心の中で、文句を言いながら歩いていました。

金剛山の登り口は、急な山道を過ぎると、しつこく続く階段。

やっと神社前に着くと、「中級ゴールは、ちはや園地です」と係の人が教えてくれました。

当日は、山の中は大雨で風が冷たく、ボランティアの方々は、雨と寒さで大変だったようです。

中級ゴールに着いたのは、12時54分。

ここで菓子パンをもう一つ食べて、屋根のあるところで、13時まで脚を休めました。

トレランで走っているころは、休憩を無視して走り続けましたが、お年を召すと

脚を休ませて回復させる方が、あとあと良い結果を生むようです。

13時に出発する前に、写真を撮ってもらって、ふと見ると、ふもとで別れた女性が

中級ゴールに向かって歩いていました。

近づいて行って、肩をポンとたたいて、挨拶すると、彼女も笑って挨拶してくれました。

「またどこかで会いましょう」と言って、先に出発しましたが、名前も知らないので

また会うことは無いでしょうね 笑

ここからは約13キロの下り基調。

とは言いつつも、行者杉までは、結構アップダウンがあるので、疲れた脚には辛い道です。

雨は止まず、気温は上がらず、風は冷たくて、汗で濡れたからだから体温を奪うので、

走れるところは、走ることにしました。

といても、荷物を背負っているので、小走り程度ですけどね 笑

このあたりまでくると、たまに追い抜いてくるランナー以外は、ほとんど一人旅です。

足がもつれてよろけると、崖に真っ逆さまに落ちてしまうので、注意しながら速足で

歩いていきました。

紀見峠が近づくと、滑りやすい、なが~い下り階段が現れました。

これを下りきると、ロードに出ることは知っているのですが、ロードのことを考えすぎると

滑って転げ落ちるので、一段一段を踏み外さない様に、スピードを上げて降りていきました。

ロードには、何組かの登山者が歩いていました。

私が小走りで走っているのを見て、「走るのはすごい」という人もいましたね。

みんな、脚が疲れて、歩くのもしんどいようでした。

ゴールに近づくと、おじさん登山者が、傘をさして速足で歩いていました。

私と同じく午前7時にスタートして、先行する奥さんを追いかけ、追い付いた後、

奥さんは中級リタイヤ。そのあと上級に向けて速足で歩いてきたそうです。

観ていると、水中のアヒルの脚のようなスピードで進んでいきました。

追い付こうとすると、走らないと間に合わないので、しばらく会話しながら追いかけた後、

諦めて、マイペースに戻しました。

上級ゴールは、午後4時10分。

4時までに着いて、合計で9時間を切りたかったけど、これが実力ですね 苦笑

ゴールした後、何処で記録するかわからなかったので、時計とは3分の誤差が出ました。

雨が降って、寒かったので、近くにいた、ゴム手袋をつけたおばさんに頼んで写真を撮ってもらい、公民館へ着替えに向かいました。

ザックには、着替え一式とサンダルを入れていたのですが、このサンダルの通気性が良すぎて、水を吸い上げるので、せっかく替えた乾いた靴下が、サンダルを履いて紀見峠駅に

行くまでに、雨でぬれた道路から水を吸い上げて、水浸しになりました。

気温が低く、風も冷たかったので、駅で電車を待つ時間が寒かったですね 苦笑

自宅に帰って、洗濯物を取り出して、早速熱い風呂に入りました。

ゆっくり風呂に入ると、身体が暖まっていい気持ちですね。

あとで聞くと、一日中雨予報だったからか、エントリーしていて、参加しなかった人が

相当数いたようです。

寒かったので、風尾引いても大変ですからね。


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