特に宣伝もしていない、ヒマなFPなのですが、今月は珍しくいくつかの相談依頼がありました。
一組目は、早期退職をお考えの公務員ご夫婦。
過去にも公務員のご夫婦のご相談を受けたことがあるのですが、私の経験では、公務員の
ご夫婦は、一般に堅実に生活しておられて、定年前には負債減少と資産形成が上手くいっている方が多い印象です。
おそらく、堅実なゆえに、初体験となる退職後の生活への恐れが強いのでしょう。
年金不安や介護費用への心配などが主なご心配でしたが、年金保険、健康保険、介護保険など社会保険の説明をすると、いくらか安心されたようです。
そのあとに、収入と支出の見込みをお聞きして、生涯の資金繰りを、3つのケースを想定して計算してあげると、年金がカバーする割合と資産減少のスピードが数字でわかり、安心されました。
年下のご主人が、奥様の不安をしっかりと受け止めて、FPへの相談を提案されたようです。
資金のことが分かったので、次の課題に進むことができますと言われて、嬉しかったですね。
FPというより、退職経験者として心配なことは、仕事がきついので早期退職を考える方が
過去の例でも、ある程度存在すること。
仕事そのものが原因なのか、人間関係なのかは分かりませんが、重要な社会の担い手が、早めにリタイヤすることを選ぶのを見ると、職場は大丈夫なのかなと、少し心配になります。
もう一つは、仕事がきつくて早期退職する方が、時折、退職後の楽しみややりたいことを
決めていないことです。
FPにそこまで言わないだけなら良いのですが、現実から逃避しても、次には新しい現実に
直面するわけです。
老後まで時間がある場合には、もしかしたら時間を持て余すことがあるかもしれません。
せっかく努力して資産を形成して、早期にリタイヤできるというオプションを行使するのなら、早くご自身の楽しみを見つけて、豊かな人生を過ごしてほしいと思いますね。
二組目は、一家の大黒柱が急病で亡くなった方。
幸せな家庭が、いきなり母子家庭になってしましました。
幸い、ご主人の遺産で老後は何とかなりそうですが、先行きについて概算の数字を計算してほしいとのご依頼。
ご葬儀が済んだばかりで、今後についいて未確定なことも多いのですが、未確定だからこそ
確定するために現実を知りたいとの、娘さんの意向でご依頼がありました。
いろいろとお聞きして、とりあえず2つのケースを想定して計算しました。
お母様は、これからの現実を数字で見て、気持ちが引き締まったように見えました。
娘さんからは、丁寧なお礼の言葉を戴きました。
お互いを思いやっておられる好いご家族なので、お2人が、これからも幸せに暮らして
いかれることを、心からお祈りします。
FPをほそぼそと続けていると、情愛溢れるご家族のお話を聞くことがあります。
今回の2組のご家族は、まさにそのような方々でした。
私のFP相談が、少しでもこのような方々のお役に立てば嬉しいですし、私の人生にとっても良い思い出になりますね。