父親が亡くなって、相続財産の蓋を開けてみたら、思わぬ巨額の株式と、それに伴う相当額の相続税の支払いが発生したら、どうします?
本日のお客様は、投資経験が全くないのに、想定外に株式を相続したお客様。
株式を売却して、期限までに相続税を納めたいけど、どういう順番で株を売ればよいか?とのご相談。
私は、投資助言業の登録はしていないので、個別株のアドバイスは不可。
あくまで一般論と私の考え方を申し上げるので、これを参考にしてもらって、ご自身で判断していただくことを前提に面談実施。
株式の配当を加味した老後生活を送りたいとのことなので、まずお話ししたのは、
老後にどのような生活を送りたいのか?のイメージを固めて、次に、そのために
毎月どの程度のお金が必要か?を決定すること。
現在の生活費が概算でしか分からないとのことなので、できれば一か月でも、買い物の
レシートを集めてみて、必要金額をイメージする。
もしも面倒くさくてできないならば、月末の預金残高を比較して、月中の収支を加減の上、
おおよその生活費を算出すること。
必要生活費が分かったら、そこから予定の月額収入を差し引いて、足らない部分を配当で
補填する。
生活費の不足分が、年間100万円で配当が4%ならば、2500万円で配当が4%になりそうな株式を買うというイメージ。
相続した株式の中で、条件に合う株は残して、合わない株は売却して、相続税に充てる。
お金が余ったら、会社員生活でなじみのある会社、かつ配当3%程度以上の会社の株を買う。
そのほかに、高配当株は人気が無いのか?「ダウの犬」という投資法はどうだろうか?など
いろいろなご質問を戴きました。
イデコの質問があったので、書店で大江加代さんの書籍を手に取ってみることをお勧めしました。
すると、「大江英樹さんの奥さんですね。ブログを読むと、上山さんと大江さんは親しかったみたいですね」と言われました。
「大江さんには、大変お世話になりました」と答えましたが、相談者さんが、事前に私の
マイナーなブログを読んでいたとは驚きました。
ご質問には、分かる範囲でお応えしたのですが、私のカウンタークエスチョンは、これから投資をやるのですか?そのためにどれくらいの時間を割くのですか?ほかにやりたいことがあるのならば、(お金は十分にあるのだから)やりたいことに時間とお金を使って、人生を充実させては如何ですか?ということでした。
お客様の関心は、目の前の相続税支払いと、突然降って湧いた巨額の株式をどうするかに
集中しているので、すぐには長期的な考えを持つことは難しいと思いましたが、せっかく
ご相談いただく機会があったので、「ウェル・ビーイング」ということも、少し考えて頂けたらなあと思って、そんなアドバイスをしました。
この仕事をしていると、ご相談をいただくたびに、お客様が充実して、悔いの少ない人生を送るためのお手伝いが、少しでもできればなと思いますね。