初めてトレーナーの指導を受けたのは、たしか米国駐在中の1996年のことでした。
先に家族を日本に帰して、逆単身生活を選択し、郊外の一軒家から、都心の単身用コンドミニアムに転居して、敷地内のスポーツジムのトレーナーに指導をお願いしました。
イタリア系米国人のトレーナーは、元プロのキックボクサーで12戦無敗だったそうです。
私の希望は、前年に初めて走った、アトランタマラソンで4時間40分だった記録を、4時間以内で走れる体にして欲しいということでした。(当時の制限時間は5時間)
彼は、私の体つきを見て、「自分はランニングの専門家ではないので、身体作りをやるけど
それでもいいか? 念の為、言っておくが、トレーニングは厳しいぞ」
数日後に彼とのトレーニングが始まりました。
はじめは、下半身作りです。
バスケットボールコートを動き回って、ひたすら下半身を鍛えて、安定させました。
それが終わると、マシンを使ったトレーニングです。
ショルダープレス・ダンベル・バーベル・腹筋・背筋・レッグアップ・レッグプレスから始まって、ボクサーがよくやる大きなボールを使っての腹筋トレーニングなどを、段階に応じて強度を上げながら週3回、午前6時からやっていました。ほかの日は自主トレです 笑
週1回はトレーニングを休めといわれていたので、月曜日だけは午前7時まで寝てから、
会社に行っていましたが、そのほかの曜日は、6時前におきてジムに行って1時間超の
トレーニングとサウナを済ませて、会社に行っていました。
1年後のアトランタマラソンは、頑張りましたが4時間20分。
今から考えたら、マラソンのことをわかっていなくて、朝から小さなヨーグルト1個だけ食べて走ったので、42キロを走り切るには、断然エネルギー不足でしたね。笑
エイドには食べ物がほとんどなくて、水分をたくさんとってもエネルギー補給にはならず、
途中からお腹が減って、フラフラになりながらゴールした記憶があります。
米国から帰国後は、教えてもらったトレーニングを、自宅やジムで繰り返しながら、体力の維持に努めていましたが、60歳近くになると、体力の衰えに加えて、トレーニングの頻度も下がってきたので、これはまずいなあと思っていました。
毎年1回くらい出ていたフルマラソンの記録が、徐々に低調になってきて、もう走るのは止めようかなと思っていたのですが、ちょうど定年前に、たまたま参加した安藤キャプテンのツアーで、
トレイルランニングに出会って、また走りだそうという気持ちになりました。
そんな状況で、定年後の再雇用になり、東京への単身赴任になったので、たまたま入会した社宅近くのジムで、たまたま出会ったトレーナーさんに指導をお願いすることにしました。
2人目のトレーナーです。
この方は、もともとレスリングが専門ですが、総合格闘技にも関係しておられ、所属されている上尾市のジムに行ったときは、広いマットに、檻のような円形リングで、ケトルベルのトレーニングを行いました。
せっかく上尾市まで来てくれたので、と言って、練習用の重いグローブをつけて、ボクシングの真似事をしたのも、良い思い出です。
この方には、主に下半身強化のトレーニングをお願いしました。
再雇用を2年で終わって、奈良に帰ってきて自営業(FP業)を始めたころに、自宅近くのジムに入会。そこで出会ったのが、3人目のトレーナーです。
この方は、もともと整体をやっていて、呼吸を使って体の内側から、インナーマッスルを鍛えるという、独自のメソッドを持っていました。
ちょうど、トレイルランニングが楽しくなってきているころで、滑落などの事故を避ける
ためにも体幹を鍛えたいと思っていたので、さっそくトレーニングをお願いしました。
体幹を鍛えると、身体のブレが少なくなり、山道でも安定して走れるような気になりました。
(本当に安定していたかは、本人には分かりませんが 笑)
そんな調子で65歳までは快調に山を走ることができました。
Kobo Trail, アイガー・ウルトラトレイル・村岡ダブルフルなどの大会に参加して、老年生活を
謳歌していたのですが、コロナ禍発生と同時に心臓病と腎臓病が発覚したので、
66歳からはトレーニングは一気にトーンダウンとなりました。
毎週木曜夜に通っていた大阪城公園練習会も、医者に止められたり、呼吸が苦しくて走れなくなったりで、間歇的に休むようになって、約2年間は、体調に合わせて、できる範囲で走るという感じでした。
(特に理由は無いのですが)67歳になって、このままでは身体がどんどん退化するなアと
いう危機感に襲われて、ドクターストップで退会していたジムに再度入会して、トレーナーに見てもらうことにしました。
4人目のトレーナーさんは、初めての女性のトレーナーさんで、この方にお願いしたのは、バランスと柔軟性。
具体的には、膝関節なのか、前腿の筋肉か分かりませんが、身体が固くなっていて正座が
できなくなっていたので、正座ができるようにしてほしいというリクエストを出しました。
まずトレーナーさんは、身体の状態に合ったストレッチをいくつか紹介してくれました。
そして、そのストレッチを毎日自宅で反復して、1週間ごとに状態をチェックするという
提案をしてくれました。
翌日から、午前6時前におきて、朝食後に一息いれてからトレーニングが始まりました。
30分くらいですが、10種類程度のストレッチと、自重筋トレを連続して行うので、
夏は汗だくになります。
1週間ごとにチェックして、できるようになると、ステップアップしたトレーニングメニューを提示されます。
また1週間して、クリヤーしていると、別のストレッチや筋トレの提示です。
こんなことをして2年半、身体もかなり柔らかくなり、ランニングフォームも安定してきました。(と思います 笑)
一方で、昨年5月に発症した神経痛のおかげで、トレーニングもままならなくなってきたので、トレーナーさんとの契約は一区切りとして、当面は、自分で体調を見ながら、トレーニングを継続することにしました。
これまで約30年にわたり、4人のトレーナーさんに診て頂き、それなりの成果が上がったので、トレーナーさんへの指導料は、自分への良い投資だったと思います。
4人とも、親身になって私の体のことを考え、トレーニング方法を考案してくれたので
とても感謝しています。
体調が安定して、神経痛の痛みが無くなることがあれば、次は5人目のトレーナーについて、老後のトレーニングを始めてみたいと思っています。