• 定年男子のランとマネー

1年8か月前に開設した「国際金融ワンストップサポートセンター」で、海外の金融機関を

大阪に誘致する仕事をしていると、大阪或いは日本への関心が高まってきていることを

感じます。

しかし、これは特に日本が急激に海外へのプレゼンスが上昇した・・というわけではなくて、

米中対立をきっかけにして、これまで中国に向かっていた世界のマネーが、中国から

離れて別の候補地を探す中の、有力な候補地として、日本にお金が集まりだしているということだと思います。

世界各地の金融関連企業と面談して、誘致の相談の合間に、なんで大阪に来るのか?という

理由を探るために、上記の考えを言うと、たいていの人は、その通りだと言って肯定します。

肯定してくれるのは嬉しいのですが、先ほど述べたように、日本(大阪)は、今までと

大して変わっていないので、実際に誘致の話になると、大きな齟齬が生じます。

大国ニッポン

田中孝幸著「13歳からの地政学」の中に、「自分の母国語しかしゃべれないのをモノリンガルというが、アメリカや中国、ロシア、日本などほとんどの大国ではモノリンガルの方が

えらくなる傾向がある。国の中で高い地位に昇りつめることに力を尽くすあまり、外の世界への関心が薄くなる」という記述があります。(p190)

大阪の人たちが、出世ばかり考えているとは思いませんが、大阪人は明白にモノリンガルです 笑

窓口で相談を受ける時に、実際に大阪でビジネスをやろうとすると、英語を使ってビジネスができる人が少ないことが、最初のハードルになります。

特に、金融の場合は、日本最大の金融マーケットは東京なので、金融知識と英語能力がある人は、仕事を求めて東京に集中しますね。

やむなく、定年退職した、私のような高齢者が、昔の経験を思い出しながら、窓口相談を

やっているわけです。

言葉というのは、人間間のコミュニケーションの基本なので、お互いの話が通じないのでは

一緒に仕事をすることは困難です。

隠れた人材を見つけていくしか、良い方法は無さそうですが、大阪で英語人材のニーズが

急拡大していると認識されれば、東京から大阪へ移動してくる、大阪出身の人材が出てくるかもしれませんね。


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