今年の4月から、地域の自治会長を仰せつかっています。
これまで、地域のことには、無頓着だったので、いろいろな発見があって、楽しくやっています。
先日、自治会長会が町役場で開催され、物見遊山気分で出席しました。
会長会は、町長も出席する、町役場の公式行事です。
50名近くの会長さんたちが、出席していました。
わが町は、大和三大古墳の一つである馬見古墳群の真ん中に位置し、古代から人が住む地域です。
また、大阪市から直線で25キロ(近鉄電車で鶴橋駅から20分ちょっと)の立地なので
1980年代から開発が進み、大阪などへの通勤者を中心に人口が急増した街でもあります。
約50名の自治会長さんたちのうち、半分は旧来の居住地、半分は新興住宅地の人たちですね。
新興住宅地と言っても、開発開始から40年がたっているので、会長として出てくる人は
ほとんどが60代後半から70代です。
(会議は水曜日の午後だったので、現役会社員には出席不能です)
会の前半は、いろいろな議案や報告が町役場からありました。
まあ、事前のシナリオに沿って、大過なく流れていく感じです。
後半は、模造紙にラベルを貼りながら議論するという、会社員時代の、それも若いころに
やった作業を、5~6人のチームに分かれて行いました。
(お約束通り、あとでチームごとの発表がありました)
懐かしい!
テーマは、自治会長になって、困っていること、不安なこと、その解決策と実践です。
役場の人が考えそうなことだなと思いましたが、ほかのお爺さんたちが、真面目にやって
いるので、お爺さんである私もお付き合いしました。
ちなみに、自治会長側の出席者は、一人を除いて、全員男性です。
(もう一人、代理出席で女性の方がいましたが)
発表の時に分かったのですが、旧来の居住地でも、新興地域でも、自治会の維持が難しいということが、共通の課題で悩みのようです。
高齢になると、自治会の役員の活動が負担になるので、退会する、または会費だけ払う準会員になる。
戸建てでなく、ハイツに入居して、いつまた引っ越すかもしれないので、自治会には入らない。
自治会の役員の仕事が負担になるので、役員のなり手がいない。
こういう人が増えると、自治会活動が成り立たなくなるので、役場の人も困っていました。
役場としては、行政の手先としての自治会が稼働しないと困るのでしょうね。笑
解決策として出されたのが、住民のコミュニケーションを図るために、イベントをやろうという案。
(そんなんしたら、ますます役員の負担が増えるやんか)と思いながら、聞いていました 笑
さすがに提案者も考えたか、
「自治会が、役場から受けている仕事を外注したら、役員の負担が減る」でしょうだって。
国会討議の野党じゃないけど(財源はどうするの?)とツッコみたくなりました。
イベント開催については、旧来の居住地は、人間関係のベースがあるようでしたが、
新興地区は、イベントを開催しても、参加者が少ないのが悩みのようです。
「コロナでお祭りが途切れたのが痛かったなあ。祭りのお菓子やビンゴゲームで、子供さんを喜ばしたら、親も来るやろ。早く元に戻さなあかん」という声も聞こえました。
会議に出ながら、日本全国どこでも似たような話が飛び交っているのだろうなと思いました。
そもそも、人口時代が減少し、しかも高齢化しているのだから、従来のやり方を続けると
行き詰るのは目に見えています。
しかし、考え方が「ゆでガエル」思考になっているのでしょうね、現状の変更は、なかなかに難しそうです。
観客席から眺めた、感想文のようになってしまいました。
次回また模造紙会議をやるようなので、同じテーマなら、堂々巡りのような気もしますが
社会見学と思って参加してきます。笑