定年後の人生へのアドバイスを書いた書籍の著者の中には、長く住んだ地域での
住民間の交流を勧める人がいます。
これを試みた方は、良くご存じと思いますが、地域の人間関係は、むしろ会社の人間関係
よりも難しいことが多いようです。
子供が小さいころなら、同じクラスの父兄の交流は自然です。
犬を飼っているならば、散歩のときに知り合うことは自然です。
しかし、こちらが定年になったからと言って、急に地域の人と親しくなれるような
自然な機会はあまりありません。
65歳を過ぎて犬を飼い始めても、人間と犬との寿命競争になりかねませんしね 笑
例えば、地域の自治会の役職に立候補しても、その地域が古いほど、目に見えないルールや
縛りがあり、新参者には分かりにくいことが多いでしょう。
地域の古株の人が、マウントを取っていることもあり得ます。
今年の4月から、私は居住地の自治会長になりました。
私の住んでいる地域は、新興住宅街で、役員は1年任期の回り持ちが基本です。
他地域では、何年も継続して自治会長を務める人がいるようですが、私のところは
皆さん、あっさりと1年ごとに交代されます。
五月蠅い古株の方もいないようで、比較的恵まれた地域デビューですね 笑
役職を決めるときに、よくわからなくてボーっとしていたら、残った役職が会長と副会長
でした。笑
もう一人は若い奥さんで、やる気があるようでしたが、お子さんが小さくて多いので、
高齢者の私が会長職を務めることになりました。
にわか会長の最初の仕事は、4月の役員会でした。
総勢8名の初めましての役員さんと、自治会費の徴収や、町内の一斉清掃など、定例行事について話し合ったあとに、話題になったのが「秋祭り」です。
コロナ禍前は、毎年秋に自治会主催のお祭りをやっていました。
お祭りといっても、近くの公園の駐車場で、子供さんが喜びそうな、簡単なゲームを設営し、
大人は、テントの下で、事前に申し込んだお弁当や飲み物を食べながら、知っている人と
会話するという、地域交流イベントです。
そろそろ、コロナ明けと考えて、秋祭りを再開するか、もう少し様子を見るかという議論
になりました。
今年の役員さんたちは、若い方や、新しく越してきた方などが多くて、この地域の秋祭り
経験者がほとんどいません。
それに、3年ほどお祭りをやっていないので、ノウハウの引継ぎもなく、やるとなったら、準備が大変なことは自明なので、地域の子供さんたちのためにも、やってあげたい気持ちは
あっても、やや躊躇する感じでした。
結論は、次回の役員会に先送りすることにして、まずは周辺の情報収集から始めることにしました。
4月半ばに、わが町広陵町の区長・自治会長総会があったので、そこに出席して
他の自治会長さんたちに、少し聴いてみたところ、近所では秋祭りをやるところと、
様子見が半々でしたね。
広陵町という町は、奈良県南東部に位置し、人口約33千人、面積16平方キロです。
町の西部には、大和三大古墳群の一つである馬見古墳群が広がっています。
私のランニングコースである馬見丘陵公園にも、いくつか古墳があり、時々古墳の上を
走っています 笑
一方で、大阪市まで25~30キロと近く、近鉄大阪線の快速急行に乗れば、鶴橋駅まで
20分少し、鶴橋駅で乗り換えて難波駅まででも30分で行けるので、新興住宅街には多くのサラリーマンが住んでいます。
つまり、大和朝廷時代からの歴史がある旧村地区と、1980年代から開発された
新興住宅街が共存し、人口の増加に従って、旧村地域の田畑や空き地が、徐々に住宅地に
変貌していている町です。
したがって、旧村地域では、神社の祭礼などを含め、地域行事はコロナ禍でも継続されて
いました。
一方の新興住宅街は、会社員が主体であれば、お祭りなどの集合行事はご法度となりがちで、
ほとんどが中止していました。
この辺りが悩ましいところで、コロナが2類から5類になっても、政府の区分が変わるだけで、コロナの実態には何の影響もありません。
しかし、ワクチン接種が進んできたので、重症化の恐れも低減し、世の中ではイベント復活が主流です。
さてどうするか?
次回の役員会で話し合って、結論を出す予定です。
こんな感じで、みなさんと話しながら、地域の皆さんと知り合い、地域のことを理解して
いければ、私の地域デビューは、まずまず順調かなと思っています 笑