2月4日、日本FP協会主催の金融教育とアドバイザーについてのセミナー(講師:千葉商科大学
伊藤宏一教授)を視聴しました。
内容は、とても盛沢山でしたが、金融教育の定義に当たる記述がありましたので、スライドからコピペして貼り付けてみます。
「金融教育とは、金融消費者ないし投資者が、自らの金融ウェルビーイングを高めるために、金融商品、概念及びリスクに関する理解を深め、情報、教育ないし客観的助言を通して(金融)に関するリスクと取引・収益機会を認識し、情報に基く意思決定を行い、どこに支援を求めるべきかを知り、他の効果的な行動を取るための技術(スキル)と自信を身につけるプロセスである。従って、金融教育は、しばしば見られるように、金融の顧客(契約関係にある消費者)の保護のために規制されるべき金融情報とアドバイスの提供を超えている。」
一度読んだだけでは、何のことやら,さっぱりわかりませんが、気になる言葉に
「金融ウェルビーイング」というものがありました。
「ウエルビーイング」について、ネットで調べてみると、こんな感じです。
「Well-being(ウェルビーイング)とは、心身と社会的な健康を意味する概念。決まった訳し方はなく、満足した生活を送ることができている状態、幸福な状態、充実した状態などの多面的な幸せを表す言葉である。瞬間的な幸せを表す英語「Happiness」とは異なり、「持続的な」幸せを意味するのがウェルビーイングだ。」
(出典:https://ideasforgood.jp/glossary/well-being/ 2023/2/5閲覧)
これを極めて簡単に纏めると、これからの金融教育とは、社会的に健康で暮らすことを目的とするもので、単に金融の知識や技術を教えるものではない・・ということになります。
セミナーでは、金融教育を行えるアドバイザーの条件として、下記をあげています。
・顧客の立場に立ち、顧客の人生設計に基づいた、長期の資産形成計画を提示できる
・企業や団体の社会福祉制度を前提にして、資産形成計画のアドバイスができる
・学校が企業・団体で、講義やセミナーをわかりやすく行える
少し前までは、一般的な金融セミナーのイメージは、極論すれば「結局、どの株を買ったら儲かるのか?」を聞きに行くというものでした。
(儲かる株を教えてくれる講師は、現実にはいないと思いますが 笑)
最近は、株やFX、または仮想通貨から不動産投資、保険などの金融商品セミナー、
長期の資産形成のために、iDeCoやNISAの活用を進めるセミナーなどが盛んです。
しかし、これからの金融教育は、単に「お金の貯め方」というものではなくて、自分自身が
個人としても、社会人としても、健康で幸福な状態を維持できるための、金融リテラシー
を教えることになりますね。
これは、なかなか大変なことです。
何故ならば、金融教育を行う人は、まず「心身と社会的な健康」とはどのようなものかを、
しっかりと自分の言葉で語ることが必要です。
(もしかしたら、自分が心身と社会的に健康な状態に、なっていないと、そんなことは
語れないかもしれません 笑)
人によっては、お金さえあれば、自分は幸せと思う人もいるでしょう。
また、お金などなくても、十分幸せになれると考える人もいるでしょう。
既に、高校の家庭科では、昨年4月から金融教育が始まっているようですが、
知識重視なのか、それとも「生き方」みたいなものが中心なのか、
どのような感じで進められているのでしょうね。
どなたか、ご存知のかたがおられたら、是非教えてください。