10月22日、大和八木SGセミナーで、薮内祐子さんの「高齢者の医療保険と介護保険」の講演を聞いてきました。
FPとして定年前後のご夫婦のお客様とお話ししていて、老後の医療費や介護費の話に
なったときには、自分の両親を介護した時の経験と記憶に基づいてお話ししています。
しかし、私の父親が認知症になったのは、介護保険制度ができたころで、私の母親が
身体障碍者認定を受けたのは、はるか昭和の話なので、最近の高齢者医療と介護の制度が
どのようになっているかは、かねて興味がありました。
薮内さんは、行政職員として、年金・健康保険・税金を8年間担当し、介護保険を10年間担当したベテランです。
高齢者の医療と介護について、こうしたらもっと良いサービスが受けられる、ここを工夫したら、同じサービスが低価で受けられるという想いをずっと持ち続けてこられ、40歳になったのを機に、思い切って独立し、合同会社AYUMIサポートを立ち上げたそうです。
薮内さんは、特に年金以外に収入が無くなった後期高齢者について、普通の人はあまり知識がない、後期高齢者医療制度や介護認定制度の活用方法や、子供が親を扶養に入れるときの注意点など、
細かいが大きな効果のあるポイントを顧客にアドバイスしています。
私はこれまで、健康保険には高額医療費制度があるので、民間の医療保険は原則不要
(保険料を貯蓄しておいて、高額医療制度でカバーされない部分を補う)と考えていました。
しかし、高齢になって介護保険制度の認定を受けると、医療費控除が認められるサービスと
対象外のサービスが細かく分けられていて、自己負担が高額になることもあるようなので、
社会保険で控除されないサービスがカバーできる医療保険があるならば、
加入することも有効かな?と考えを改めました。
最後に、セミナー終了後、薮内さんにこっそりと収入についてお聞きしました。
「顧客からのサポート料金はいつもらうのですか?」という私の立ち入った質問には
「サポートして還付金がもらえれば、その一定割合を頂きます」
「事前のヒヤリングやアドバイスは有料ですか?」
「無料です。収入は還付金の一部だけです。あとは今日のような講演料ですね」
「支払わない人はいませんか?」
「過去5年間で2000人をサポートしましたが、払わない人はゼロでしたね」
「薮内さんのサービスに、みなさん感謝されているのですね」
「私は行政に詳しいので、還付金の金額は自分で計算できます。それにお支払いがないと
継続的なサポートが受けられないので、皆さん支払われるのでしょう」
薮内さんのお話から、サービスの質の高さと、高齢者の感謝の気持ち私にまで
伝わって気がしました。
私が両親の介護を始めたのが、介護保険制度ができたころとの話を聞いて、薮内さんは
「介護保険制度は3年ごとに変わりますが、私の実感としては、改定ごとに利用者に不利になる感じですね。少しでも、介護されている高齢者とご家族のためにサポートを続けていきたいと思っています」
と言われていました。
高齢者ご自身だけでなく、両親を扶養に入れている現役世代の方にも、是非薮内さんの
サポート内容を知って、活用いただければと思います。