お盆休みにお客様のご相談を受ける機会がありました。
普段は忙しい共働きのご夫婦が、お盆休みという、日常を離れた時間に、
ふと定年後の生活を考えるときに、将来のお金の疑問をまず解決したいと考えるようです。
しかし、命に次に大切なお金のことを、誰に相談すればよいのかわからない。
例え、相談する相手が見つかっても、漠然とした不安や疑問のままでは聞きにくい。
といったご心配が生まれてきます。
特に、相談料を支払ってFPなどに聞く場合には、相談に行く前にいろいろと考えることで
かえって相談の敷居が高くなっているようにも思えます。
今回のご夫婦も、事前にかなり準備されてきたようです。
しかし、ネットやクチコミで、各種の情報や意見を聴いているだけでは、
かえってよくわからなくなることもあるようですね。
ご夫婦はともに正規の公務員です。
言ってみれば、最強のコンビです。
質問シートに記入いただいた内容を、数字に表しても将来の生活に特に問題ありません。
「何の問題もありません」
という話で終わりかと思ったところ、そのあとにたくさんの質問が繰り出されました。
ご主人の定年退職金の運用はどうしたらよいか?
公務員の年金制度のうち、年払い退職給付とは何か?
生命保険会社の「個人年金保険」は、受取時に公的年金控除の対象になるか?
預金金利の高い信用金庫に預けても大丈夫か?
そもそも普通の銀行と信託銀行はどう違うのか?などなど
さらに、奥様は定年前の早期退職をお考えのようで、早期退職の場合の退職金と併せて
将来の資金計画は大丈夫かというご質問まであったので、慌ててキャッシュフロー表を
計算しなおしました。(笑)
おそらく、いろいろなお話をお聞きしているうちに、それまで漠然としていた不安や疑問が
具体的になって、一挙に質問になってあふれ出したのだと推測します。
職場の先輩や、ネットや書籍で、集めた情報を、基礎知識が不十分なままで理解し、思い込んでしまうと、後で振り返って大いに後悔することがあります。
今回は、時間を気にせず、3時間以上にわたってじっくりお話ししたので、
「納得しました」と言ってお帰りになりました。
ついでに、ご主人の退職後の人生計画をお聞きすると、決まったものはないとのことでしたので、
定年後起業も選択肢とすることをお勧めしました。
起業自体は、たしかに失敗の確立が高いものですが、失敗したら止めればよい
という程度の気持ちでやれるのであれば、「老後のやりがい・生きがい作り」という意味からは、
選択肢として考えてもよいと思います。
お客様からは、「起業は全く考えていなかった。検討してみます」とのお言葉を
頂きました。