11月4日から8日まで入院して、カテーテル・アブレーション手術(心筋焼灼術)
を受けてきました。
カテーテル・アブレーション手術というのは、(右)太腿の付け根を切開して大静脈の中に管(カテーテル)を心臓まで通して、心房で不整脈を起こしている(悪者の?)細胞を1個1個焼き切る手術です。
そもそも私が何でこの手術を受けたかというと、2年前にランニング中に心臓の不整脈が現れて息が上がって走れなくなり、病院で調べてもらったら「心房粗動」という心疾患だと判明しました。
その時は高圧の電気ショックを与えて心臓内の歪んだ電気回路を矯正する措置(AEDと似たような治療)で不整脈は無くなったのですが、医師から再発の可能性があると言われ、半年ごとに病院で定期的に検査を受けていました。
今回は10月初めのランニング中に心臓の鼓動に異変を感じ、息が上がったように感じたので、ランニング後にGPS腕時計の安静時脈拍数とストレス度数を見てみました。
そうすると安静時心拍数もストレス度数も通常よりも20程度上がっていることが分かりました。
1週間程度様子を見て、GPS腕時計の数値が低下しないので、近所の開業医で心電図を取ってもらうと、医師から「心房粗動の波形がはっきり出ています・・」とのこと。
その心電図のコピーを貰って、通院している病院でも心電図を取って、かかりつけの専門医に見てもらうと
「心電図は2年前と同じ波形で心房粗動の再発です。
あなたは運動を続けたいということですので、根治のためカテーテル・アブレーション手術をしましょう。
11月5日に手術しますので、4日に入院してください。8日には退院できると思います。
術前では運動は従来通り続けて構いませんが、あまり心拍数を上げないようにGPS腕時計を見ながら走ってください」
医師にそういわれても自分では心拍数の基準が分からないので、とりあえず心拍数130程度までで走ることにしました。(130以上になったら歩きました)
ちなみに、ここで心房粗動について簡単に説明しておきます。
心臓は筋肉でできていて、そこにわずかな電流が流れることで動きます。
正常な脈の乱れた状態を不整脈といいますが、余分な脈の通り道が生じて、そこを通って
電気信号が空回りして不整脈が発生します。
病気の原因になる余分な脈の通り道は、多くは生まれつきのもので、動悸症状が現れてくるのは年齢を重ねてからです。
心臓には心室と心房がありますが、多くの場合心房粗動が発生するのは右心房です。
カテーテルは大静脈を通って右心房に達し該当する細胞を焼きます。
ちなみに、似た名前の心房細動が発症するのは左心房が多いそうです。
その場合、カテーテルは右心房から心房の壁に小さな穴をあけて左心房に入って、心房粗動と同じように電気治療をおこないます。
手術は3人の医師によるチームで行われました。
私がしつこく聞いたのは、これからも以前と同じように運動できるか?
手術をしても再発可能性はあるか?の2点でした。
医師たちの答えはそれぞれです。
執刀医M先生:根治率は90%程度。術後は以前と同じように運動してよい。ただし
11月14日のダイヤモンドトレイル大会(36キロのトレイルラン)は止めておいてくれ。
術前説明N先生:再発可能性は低いが、焼いた細胞が焼き切れずに復活する可能性もゼロではないので、術後も通院するように。術後は従来と同じように運動可だが、ダイヤモンドトレイル大会は推奨できないな。
担当医O先生:心房粗動はカテーテル・アブレーション手術後には再発しにくい病気ですね。
手術後にGPS腕時計を見ると心拍数は着実に低下しました。
11月5日から8日朝まで24時間心電図を装着しましたが、心電図の波形は異常なし。
というわけで、さすがに5日間寝たきりで手術もしたので、今週は休養して週末あたりから
再始動いたします。
山遊びの口約束をしている沢山のお友達の皆さん、約束を実行に移したいと思っていますのでよろしくお願いします。(笑)