この文章をお読みいただく方の中で、家計簿をつけている、またはつけたことのある方は
どれくらいおられるでしょうか?
女性の方なら、かなりの方は家計簿をつけているか、つけたことがあるでしょうね。
でも家計簿をつけることって、労力に比べてどんな効果があるのでしょうか?
当然ながら、家計簿は家計の内容を知るためにとても有用な手段です。
FPとして家計相談を受けるときにも貴重な情報源です。
でも家計簿は家計管理に十分活用されているのでしょうか?
限られた範囲の話になりますが、周囲に聞くと家計簿をつけている人は多いのですが、活用している人は案外少なそうです。
家計簿はつけるだけで、見返さない・・
という人は、自分のやったことを見て、後悔や反省をしたくないからイヤ・・だそうです 笑
偉そうな書き出しで恐縮ですが、実をいうと私は家計簿自体を付けたことはないのですが
定年退職前に毎月の生活費を調べようとして、買い物のレシートを集めたことがあります。
ところが、これが妻に嫌がられました。
妻の日常の買い物を監視している・・
妻が無駄なもの、不要なものを買ってないかを見ている・・・
と思われたのです。
もちろん、レシート集めをする前に、自分たちの定年後生活の準備のためであるし、
FPとしての情報収集の一環ということは説明しましたが、どうも自分の行動を私に監視されているようで拒否反応を受けました。
この時から、もしかしたら家計簿をつける女性は多いが、集めたデータを見直して
分析し活用している女性は少ないのでは?と考え始めたのです。
(あくまで推測です)
私の場合は、数か月レシート集めをやってみて、光熱費などと合わせて毎月の生活費が大体わかったので、定年退職後の収入と支出のキャッシュフローを作成し目的は達成しました。
経済評論家の大江英樹さんが言っているように、日常生活費は年金収入で賄い、趣味のお金は定年後の仕事の収入をあてて、退職金などの貯蓄は介護費用などに使うのが合理的だと思いますが、まず初めに年金などで毎日の生活費が賄えるかを確認することが第一歩です。
そういうわけで、レシート集めはあっさりと止めてしまいましたが、
最も知りたかったポイントである
「生活するだけならばそんなに大金は要らない」
ことが分かってホッとしました。
定年退職後は一切節約をせずに、入ってくる収入を全部使いきる生活をしようと思っていたので、自然体で生活しても日常経費は何とかなることが分かったことで、とても気持ちが楽になったことを覚えています。
現在は、キャッシュレスが進んだおかげで買い物は殆どクレカなので、クレカの月次集計表を見ればどれくらい買い物したかが分かるのでそれで代用しています。
つまり家計簿をつけたかった目的が、金額を知りたいだけで、何を買ったかには興味がなかったのでこれで十分です。
かつては、買い物の記録は家計簿に手書きでとるしかありませんでしたが、現在はデータ化が進んでいます。
買い物の詳細まで管理するならば家計簿アプリを使えますが、数字データで家計管理を
行うだけならば、わざわざ家計簿をつけなくても、手元にある各種のデータを組み合わせて
簡単に管理可能だと思います。