スペイン政府に自分の生存を証明するために奈良から大阪に申請に行ってきました。
決して不要不急の移動ではありません。笑
大阪にあるスペイン名誉領事館は、実は堂島のサントリー本社内にありました。
スペイン大使館経由でアポイントを取ってもらったのですが、大変親切に応対して
頂きました。
(応対いただいたのはサントリーの社員の方です)
申請に必要な書類を提出しながらお話をきいてみると
名誉領事館の仕事はスペイン大使館から委託されて無料で行っているそうです。
2階の部屋に案内されたのですが、隣室は別の国の名誉領事館のプレートがかかっていました。
サントリーはワインやウイスキー製造・輸入の関係で、いろいろな国と関係がありそうですね。
サラリーマン会社なら、コストがかかるので断るところでも、非上場のオーナー会社なので
独自の判断ができるのかもしれません。
担当の方が聞いているところでは、明治のころに「赤玉ポートワイン」を製造するための
原料をスペインから輸入したのが、サントリーとスペインとのご縁の始まりだそうです。
実は、スペイン駐在中に小さなワイン会社の買収のお手伝いをしたことがあるのですが、
その会社の名前を言ったらご存知でした。
(今は無くなってしまったそうですが)
最近では、買収したジムビームの欧州拠点(工場?)がスペインにあるらしく、
スペインとの縁は繋がっているようです。
生存証明書の申請書類は大阪から東京の大使館に送り、3週間くらいで私の自宅に届くそうです。
おそらく9月末ですね。
そこから生存証明書をスペインに送付すると、先方に届くのは10月か11月でしょうか。
スペインの法律では、生存証明書は第一四半期に提出するので、来年になればすぐに証明書の発行をお願いせねばなりませんねとお互いに笑ってしまいました。
聞くところでは、スペイン年金の受給資格取得の最低年限は5年だそうです。
私はギリギリですね。
したがって受給できる年金の金額も最低限となります。笑
スペインは社会主義の色彩が強いので年金は手厚いと期待して(笑)いたのに、自分の受給金額は少ないと
思っていましたが、これで謎が解けました。
年金受給の最低条件である5年をクリヤーしただけですからね。
金融機関や商社の駐在員は駐在機関が短くて5年いる人は少ないようですが、
メーカー勤務の方でスペインに工場があれば10年くらい駐在する人は沢山います。
今年の1-3月で生存証明書を申請に来た人は5-60人くらいいたそうです。
継続的に工場勤務者を派遣していれば、メーカーならば人事部や総務部がスペインの制度を熟知しているので、退職者のネットワークを通じて情報を共有してくれるでしょうから。私のように情報を求めて走り回ることはないのでしょう。
そういえば、当時のスペインには「スペイン大好き」で住み着く人がかなりいました。
学生を続ける人もいましたが、空手を教える人、ガイド・通訳や飲食店で働く人もいました。
彼や彼女たちは社会保険料を納めていたのかな?
そもそもスペインの年金を日本で受給できることを知っているのかな?
私がこのことを知ったのは、退職してCFPの受験勉強をしているときに、テキストでスペインとの社会保障協定締結を知って、調べ始めたことがきっかけでした。
初めて地元の年金事務所に相談に行ったときは、担当者はスペインとの社会保障協定のことを知らなくて
東京の本庁に問い合わせてくれたくらいでした。
とりあえず生存証明書の到着を待って、スペイン年金受給の年間サイクルをゆっくりと
回していくことにします。
せっかく大阪に出たので、堂島から大阪駅まで歩いて、阪急にある紀伊国屋書店を
ブラついてきました。(これは不要不急ですね 笑)
沢山の書籍を見てしあわせな気分でした。笑
このあたりを歩くのは本当に久しぶりです。
さすが大阪は奈良と違って人出が多いのですが、かつての記憶をたどれば、平日にしては
少ない感じがしました。
皆さん、きちんとマスクをしていました。
このあたりが欧米諸国と違うところでしょうね。
暑いときのマスクは快適とは言えませんが、コロナが無くならないのであれば
我々がマスク生活に慣れるしかないと思います。
「柳に雪折れなし」といいますので、できるだけしなやかに生活を送りたいものです