「人生はお金」と割り切るのは、昭和世代には少し抵抗があるのですが、新型コロナ禍の終息が全く見えなくて、これまでにも増して将来が不確実になっている中では、お金=現金の重要性は増大しています。
「お金」、つまり金融資産はその人から派生するキャッシュフローの集積と考えることができます。
キャッシュフローの源は、勤め人ならば会社から支払われる給与です。
自営業ならば、売り上げから経費を引いた残りですね。
キャッシュフローから、キャッシュを生み出すための諸経費を差し引き、さらに生活のための費用を引くと、残りは貯蓄(将来のためのお金)になります。
キャッシュフローを生み出すためには、まず能力(人的資産)が必要です。
それから人間関係(社会資産)を上手く活用することも重要です。
人的資産、社会資産と手元にある金融資産という3つの資産を活用して、潤沢なキャッシュフローを生み出せればよいのですが、人生はそう簡単にはいきませんね。
殆どの人は、現実には3つの資産のうち1つか2つしか持てないでしょう。
全く持てない人もいるかもしれません。
自分には大した能力もなければ、たくさんの人脈があるわけでもない・・というフツーの人はどうすれば良いのでしょうか?
身体が健康で、働いて収入を得ているならば、キャッシュフローを増大させるためには
2つの方法があります。
1つはキャッシュの流入を大きくすることです。
出世して給料を上げるのでも構いませんが、収入の流入経路を増やすこともアリです。
つまり「副業」です。
また、ある程度の金融資産があるのならば「投資」をすることで、株式の配当金や債券の金利を受け取ることも一案です。
(株式の配当率は上昇傾向です。元手が大きくないと小遣い程度にしかなりませんが、無いよりはマシかな・・という感じです。ただし元本リスクがありますので、投資は自己判断で行ってくださいね)
老後の主なキャッシュフロー源である公的年金を増やすために、自己投資をして社会保険制度を勉強するのもよいと思います。
もう一つは、キャッシュの流出を減らすことです。
このために必要なことは、ライフプランの作成です。
自分が現在および将来にどのような生活を送りたいかを明確にして、そのための資金を確保するにはどうしたらよいかを考えます。
基本的な考え方は、手元に入ってくるキャッシュは、「現在」の生活で使うお金と「将来」の生活を支えるお金の集合体であるということです。
大まかに言って、「現在」と「将来」のお金の配分は、手取りベースで8対2くらいでしょうか?(是非ご自身で計算してみてください)
ご参考までに、過去のブログ記事を添付します。
年収が500万円ならば手取りは400万円くらいだと思いますので、320万円が生活費で、80万円が貯蓄です。(この中には公的年金保険料やイデコなども入れてよいと思います)
年間320万円の生活費では、家族構成や住んでいる地域によっては少し厳しいかもしれませんね。
それならどうするのか?
自分の希望や欲望のうちの優先順位をつけなおして、ライフプランを書いてみます。
欲望にはいろいろあるでしょう。
住居、食費、自動車、教育・・何でも良いのですが、全部書き出して、各々の必要金額と順番を付けてみてください。下位の者から削っていって320万円に納まるところを探してみてください。それが現実のキャッシュフローがカバーできる限界です。
この数字で我慢して生きろ・・というわけではなくて、まず現実と向き合うところから始めましょう・・という意味です。
ライフプランとキャッシュフローの作成は、手書きでもエクセルでも良いのですが、必ず数字を入れて書いてみることが重要です。
ライフプランとキャッシュフローが出来たら、どうやって生きていくかを考えます。
例えば、老後は地方に住むことにして、生活費が下がるという予測の下で、キャッシュフローを見直して、将来のお金は収入の15%を当てるくらいでよくなるかもしれません。
このあとは個人差が大きくなるので、もしも具体的なアドバイスをご希望の方は是非ご連絡ください。