12月15日、大阪城練習会のラン友6人と山の辺の道を歩いてきました。
もともとは、年末の走り納めに「山の辺の道を走ろう」と声をかけたのですが、僕の病気が判明して、友達から「ランより歩きにしましょう」と言ってもらったのです。
でも、まさか退院の翌日に歩くことになるとは、その時は想像もしませんでしたけどね(苦笑)
お医者さんからは、「走ってはだめだけど、歩くのは良い」とは言われていましたが・・(笑)
はじめは僕が声をかけたのですが、仲間集めや野外飯(!)などの準備は、すべてとこちゃんとのぶちゃんがやってくれました。
僕は簡単なコースのまとめを作っただけです。
さて、当日は素晴らしい天気に恵まれました。
午前9時に近鉄大阪線の桜井駅に集合して、コンビニで食料などを買い求めて出発です。
(山の辺の道にはコンビニなどはないので、ここで準備していく必要があります)
最初の目的地は大神神社です。
でもその前に「仏教伝来の地」の碑を訪れて頭を垂れました。(笑)
ちなみに山の辺の道周辺には、「日本最初の・・」とか「日本最古の・・」という枕詞が付くような神社やお寺がたくさんあります。
後で出てくる「相撲神社」は、約2000年前の垂仁天皇のころに、勅命で初めて相撲がとられたところと言われています。
大神神社は、天照大神が伊勢に落ち着く前に休息をされた場所と言われています。
大鳥居は日本第二の高さで、二の鳥居から参道を歩くと厳かな雰囲気に包まれます。
途中の祓戸社で汚れを清めて本殿に進みます。
手前の夫婦岩は良縁・夫婦円満の神様ですね。
大神神社のご神体は三輪山そのものです。
本殿にお賽銭をいれて、正月準備に余念のない境内を横切って、狭井(さい)神社に向かいます。
狭井神社本殿横のご神水を一口飲んで、健康になりましょう!(笑)
ここからは三輪山に登ることができますが、(お参りの届け出と300円が必要)今回は時間がないのでスキップしました。
そこから知恵の神様である久延彦(くえひこ)神社にお参りしました。
途中の展望台からは、快晴の下、大和三山のうち畝傍山と耳成山がくっきりと見えました。
目を転じれば、大神神社の大鳥居と、その向こうにダイヤモンドトレイルが美しい稜線を見せています。
「あんなところを走っているんやなあ」
トレイルランナーのつぶやきです(笑)
大神神社から桧原(ひはら)神社に向かいます。
神社はどこもシンプルですが、この神社はシンプルの最上級という感じです。
玉砂利を敷き詰めた境内に、手水と拝殿があるだけです。
しめ縄の向こうには、遠く二上山がその姿を現していました。
いつもは山道をすごいスピードで走り抜けるトレイルランナーたちですが、今日はハイキング気分でゆっくり歩いています。
それは良いのですが、桧原神社をすぎて、景行天皇陵にいくまでに午前11時を過ぎてしましました。
「どこかでチーズフォンデュを食べるところを探さなきゃ。
せっかく用意したのに、そのまま持って帰るのはヤダ」
のぶちゃんが焦りだしました。
どんどん進むと、標識に行きつきました。
右が相撲神社で左が景行天皇陵です。
先を急ごうとするのぶちゃんに、追いついてきたとこちゃんが「相撲神社を見よ」と方向を変えてしまいました。
相撲神社には、ライオンズクラブが寄贈した奇妙な(?)力士像があります。
みんなで力士ポーズ(練習会では腰を落として、力士の稽古のように前に進むトレーニングをやることがあるのです)で記念写真を撮りました。
すぐそばに纏向(まきむく)遺跡があります。
邪馬台国の所在地の候補地です。このあたりに卑弥呼がいたかもしれませんね(笑)
ここで野外飯にしました。
のぶちゃんが持参したチーズをたっぷり入れて白ワインでのばします。
それから、だいごさんが担いできてくれた山道具にいれて火をかけます。
チーズが火力で十分に溶けたら、のぶちゃんが用意してくれたブロッコリ・ジャガイモ・ウインナなどを、いくちゃんが持って来てくれた竹串で刺して食べるのですが・・
いやあ、このチーズフォンデュの美味しかったこと!!
あっというまに無くなってしまいました。
傍らでは、たかひろさんがお湯を沸かして、カップラーメンの用意をしていました。
いくちゃんはのぶちゃんが持ってきた白ワインを7つのカップに均等に注ごうとして真剣な表情です。
食後には、りょうこちゃんが持参したドリップコーヒーをみんなにふるまってくれました。
(僕は立って食べるだけでしたけど 笑)
おなかが膨れると、あとは歩くだけです。
目標が定まったトレイルランナーたちは、さっさと歩きだしました。
先を行く観光客(?)をどんどん追い抜いていきました(笑)
山の辺の道を歩く楽しみは、イコール里山の風景を楽しむことなのですが、
その一つに万葉の歌人たちの歌碑に目をとめて、歌とともに揮毫した有名人の筆を鑑賞することがあります。
柿本人麻呂などの万葉歌人の歌を、今東光や林房雄といった大作家が揮毫しています。
もう一つの楽しみは、この季節ならではのものです。
秋の収穫を終えた野菜や果物が、道端の棚に置かれているのです。
「どれでも100円」と書いてあって、美味しそうなミカンや里芋、ゆずやネギなどが並べてあります。
ほしい人は100円を缶に入れて品物を持っていくのです。
何人かは、主にミカンを買っていましたね。
のぶちゃんは皮をむいて食べながら歩いていました。
(皮はちゃんと持参のビニール袋に入れてました)
天理トレイルセンターと長岳寺の間に、焼き芋を焼いているところがありました。
不格好だけど大きな安納芋です。
試食したけど、甘くておいしかったですね。
りょうこちゃんは、進められ迷った挙句に大きなお芋を、2つ100円で買っていました。
そのまま勢いがついて下仁田ネギなども買ってましたね。
白菜もみずみずしくて買いたそうでしたが、さすがに兵庫県まで持って帰るのは躊躇してやめたようです。(笑)
石上神宮に着いたのは午後3時過ぎでした。
6時間の旅ですね。
境内には、神の使いである美しい鶏たちが我々を迎えてくれました。
石上神宮から天理駅に向かう途中には、天理教本部や天理大学があります。
天理教本部から天理大学を見ると、全員が「奈良マラソンの折り返しや~」と叫んでいました。
奈良マラソンには、それぞれに思い出があるようで、いつでもどこでも頭から走ることが離れないのは流石です。
天理駅について、打ち上げをやってから解散しました。
はじめは歩くのがしんどかったのですが、中ごろから体が慣れてきて、なんとか歩きとおすことができました。
仲間たちが助けてくれたおかげです。
本当にありがとうございました。