11月10日、新大阪駅近くの「キャプテン翼スタジアム」で、大学時代のサッカー部仲間とフットサルを楽しみました。
フットサルは5名が1チームで対戦するスポーツですが、集合したのは丁度10名で、
お陰様で交替なしで2時間みっちりとゲームをやりました。
年齢構成は、60代が2名、50代後半が4名、40代が3名、中学3年生(40代の参加者のお子さんです)が1名でした。
早朝の雨でコートが滑りやすくなっていて、何人かがバランスを崩していました。擦り傷を作った人もいました。
コート面の状態を見て、ゲーム中は「怪我をしない」ことを最重点にやりました。
でも「昔取った杵柄」で熱中するとつい動き回るという、想定通りの「中高年パターン」で進みましたが。(笑)
でも中学生は元気ですね。
パスを回してもらったこともあって、盛んにシュートを放っていました。(結構決まっていました)
不思議なことに、中学生がいるチームが優勢というわけでも無くて、
お互いに点を取ったり取られたりの拮抗したゲーム展開で、
多少のすりむき傷はありましたが、全員が無事にゲームを終了できました。
ゲームが終わると、パリ在住の先輩から送って頂いた「サン・ジェルマン」クラブ
(ブラジルのネイマール選手が所属している強豪サッカークラブです)のユニフォームなどのグッズをくじ引きで分け合いました。
僕はマフラーと石鹸を戴きました。
ゲームが終わってから、大阪王将で昼食になりました。
初めは大学のサッカー部の話や、Jリーグを含めた世界のプロサッカーの話をしていたのですが、
中学3年生がサッカー部員ではなくて吹奏楽部員でチューバを担当していることがわかって、
高齢者連中は「えーっ!サッカー部じゃないのか!」という顔をし始めました。
話を聞いてみると、彼はすでに「プロのチューバ奏者になる」という夢を持っていて、
進学希望の高校は吹奏楽の有名校を狙って受験準備をしているそうなのです。
「プロの音楽家になるのは難しいし、レッスン料が高いわりに収入が不安定という気がするけど?」
と僕がややネガティブなことを言うと、
「レッスン料は大学が見てくれるから大丈夫です」としっかりした返事が返ってきます。
こちらは彼よりもかなり長く生きているので、余計な心配事ばかり頭に浮かびますが、
本人はしっかりと考えているようです。
「音楽なら海外に行くのかな?」と聞くと
「管楽器の本場はドイツとフランスです」
「海外に行く気はないです。日本もレベルはそこそこ高くて、レッスンに行ったりして食べていくことは出来ます」
といった返事が返ってきました。
僕たちが中学生だったころは(中学卒業から早くも半世紀たちますねー)、
社会の仕組みも分からずに、「夢」といっても「勉強して、高校・大学を卒業したら社会人(サラリーマン)」
のような漠然としたイメージを持つくらいでしたが、
フットサルで会った中学3年生は具体的な夢を持って、できる範囲で現実を調べているように思いました。
現実を調べるのは、IT技術の進展のおかげでネット経由で必要な情報が殆ど入手できるからだと思いますが、
それに基づいて「夢」を具体化できるのは、
もしかしたら僕たちの若い頃に比べて社会や人生に「虚飾」が少なくなったからではないかなと思います。
「失われた20年」を通じて、子供のころから親世代の「リストラ」や「派遣切り・雇止め」を身近に見ている子供たちは、
僕たちが漠然と見ていた人生の虚飾(大人社会の見栄や嘘)を取り払って、
しっかりと自分の人生を現実的に見るようになったのではないでしょうか?
ある意味では、それは人生の残酷さを子供のころから意識することなのですが、
例えばこの中学3年生は、残酷な現実を身近に捉えて、自分が納得できて、
実現出来そうな「夢」をしっかりと持っているような印象を持ちました。
子供のころの「夢」を大人になって叶えるのはいつの時代でも難しいことですが、
テレビなどを観ていると、幼いころから才能を発揮して活躍する若い人を良く見るようになりました。
この中学3年生も、自分の才能を発揮して、納得する人生を歩んでもらいたいと思いますね。