10月27日、午後と夜の2回にわたって「投資な一日」を過ごしてきました。
午後の部は、経済コラムニストの大江英樹さんが主宰するカン・チュンドさん講演の
「ラクして増やそう!バラ積み投資」セミナーです。
このセミナーは「ETFの大家」であるカン・チュンドさんが「バラ積み投資」について話した後に
大江さんとカンさんが公開トークをするという贅沢な趣向です。
参加者から質問を受ける時間もあって充実したセミナーでした。
カン・チュンドさんはもともと神戸でFP事務所を開かれていましたが、10年くらい前から東京に移られたそうです。
僕はカンさんとは初対面でしたが、僕がリーマンショックで大きな損をして投資のやり方を考え直している時に読んだのが、
「日本人が知らなかったETF投資」というカンさんの著書でした。
この本で、それまでの個別マーケット志向の投資スタイルから
グローバルで低コストの投資スタイルへの変更を検討して、
何年かはかかりましたが現在の投資スタイルとポートフォリオ形成に至っています。
カンさんのお話は面白くて多岐に渡りますが、沢山あるポイントのうちで僕の心に留まった3点だけをご紹介します。
1. ポートフォリオ全体を見て、(定期的に)リバランスする
2. 投資とは、知り合い以上、友達未満で付き合いましょう
3. (世の中には投資より楽しいことがあるのだから)無理に投資しなくてよい、
投資の成果の大部分はポートフォリオの組み方で決まりますから
時間を掛けて自分好みのポートフォリオを組み上げたあとは、
ゆっくりと眺めながらリバランスを行っておけばよいというのが僕の投資の考え方です。
因みに最近の自分のポートフォリオ構成は、
かつてに比べて投資部分を小さくして、残りを現預金で普通預金口座においています。
まあ、資産を増やすというよりも投資を楽しむと言った感じですね。
セミナーの後でカンさんに質問する機会があったので、
「現預金比率が高いことと,
それを普通預金に置いておくこと」についてお聞きしました。
カンさんの回答は、
「現預金比率が高いことは悪くない。むしろ無理して運用する必要はないと思う。普通預金は素晴らしい商品で、その流動性は抜群です」
という回答でした。
「大江工務店」セミナーが終わった後の夜の部は、
参加者の一人Nさんが幹事を務める
「コツコツ投資家が集まる夕べin大阪」に大挙して移動しました。
大江さんのセミナーには、
「大阪定年男子の会」の仲間や大阪・京都で活躍している有力FP方もいたので、
ワイワイと雑談しながら移動して「コツコツ大阪」になだれ込みました。
僕のテーブルは合計6名が座っていて、大江さんと僕が60歳代、50歳代の女性が1名、40歳代の男女1名ずつ、30歳代の男性1名でした。
大江さん以外は初対面でしたが、皆さんは真面目に投資について語っておられました。
皆さんのお話を聞いていて思い出したのですが、
僕の金融マーケットの記憶は
「ブラック・マンデー」
から始まります。
そのころ勤務先の銀行で投資銀行業務を始めていて、
初めて為替スワップのディールをやろうとした日が丁度ブラック・マンデー(1987年10月19日)でした。
前日まで見あっていたドル円のスワップ水準が、見る見るうちに乖離して、
到底修復不可能なまで別々の方向に走って行ってしまったことを覚えています。
「マーケットは突然暴れだす」
ことを実感した日でした。
そのあともいろいろな事件に出くわしましたが、
銀行を退職して他の企業に転職し、自分で株などを扱えるようになったので、
自己流で考えてポートフォリオを組んでから遭遇したのが
「リーマン・ショック」でした。
これで結構な打撃を受けて、自己流ポートフォリオの限界を悟って、
冒頭のカンさんの書籍を始め沢山の書籍を読み、いろいろなセミナーに参加しました。
それとは別に、専門的な国際情勢の見方を知りたくて、
放送大学大学院修士課程に入学して国際政治を専攻しました。
修士論文の指導教官は中東政治の専門家で、米国留学経験もある方だったので国際政治の見方や考え方の基礎を教わりました。
(テレビにもでておられる有名な教授です)
ゼミ仲間の専攻も多岐に渡りましたが、外務省はじめ中央官庁やJICAなどから来ていた人も多くて、
海外経験豊富な人たちからの情報やモノの見方は今でも大変参考になっています。
(ゼミの情報はいまだに入ってきます)
「コツコツ大阪」は年に2回ほど開かれています。
投資に興味がある人が40名弱集まって、それぞれに自分の投資への想いややり方を語り合い情報交換する会のようです。
日頃知り合うことが出来ないような若い方も多いので、機会があれば次回も参加してみたいと思いますね。