7月13日、旧友のMさんから「全関西美術展」の招待券を戴いたので、天王寺にある大阪市立美術館まで行ってきました。
JR天王寺駅を降りて天王寺公園に向かうと、その距離だけで汗だくになりました。
予想最高気温は35度。暑い!!
僕は結婚するまで、天王寺駅近辺に住んでいたので、久しぶりに訪れると懐かしさとともに、駅や公園の変容に目を見張ります。
公園の入り口には「てんしば」の文字が入った大きな看板があります。
(天王寺の芝かなあ??)と思いながら中に入りました。
やっぱり芝があって、暑いのですが何人かの人が寝転がっていました。
懐かしい天王寺動物園や通天閣を見ながら、大阪市立美術館に入りました。
お目当てはMさんの篆刻作品でした。
Mさんは毎年ここに出品することを目標にして篆刻に励んでいます。
僕たちランナーが目標の大会目指して日々トレーニングを重ねるのと同じですね。
彼の作品は「鳥歌華舞」を篆書で彫って印判にしたものでした。
日本書芸院賞に選ばれていました。嬉しいですね。
他の篆刻の作品の字は知っているものもあって、
「牽強付会」「人間万事塞翁が馬」などの諺や「和氏の璧」など高校の漢文で習った言葉などがありました。
全関西美術展には、主に関西在住の作者から日本画、洋画、版画、彫刻、工芸、書が出品されていました。
僕は書や工芸はよくわからないのですが、絵を見るのは好きなので、じっくりと作品を拝見してきました。
作品の題名から作者が伝えたいことを想像しながら絵を見るのですが、残念ながら僕にはよくわからないことのほうが多いですね。(苦笑)
でもテーマを考えて伝える能力と絵を描く技術の両方が重要であることは、展示された沢山の絵を見ているとよくわかります。
全関西美術展のあとは、難波高島屋で開かれている「山村御流いけばな展」に行ってきました。
ラン友のYさんからのお誘いでした。
Yさんは、いけばなの先生で今回はお花を出さないけれど、お茶席にいるのでよかったら来てくださいとのことでした。
抹茶を御馳走してくれるというので行ってみました。
Yさんが忙しいので、展示されたお花を見ながら「山村御流」の歴史がかかれた掲示を読んでいました。
山村御流は奈良市の円照寺が家元のようでした。
円照寺の開祖は文智女王といって江戸時代初期の後水尾天皇の第一皇女です。
徳川秀忠の娘である東福門院和子の輿入れ直前に生まれたことで、皇女なのに内親王になれずに出家して、
京都を離れて奈良の地に草庵を結び78歳で逝去しました。
隆慶一郎氏の小説「花と火の帝」には、一言「薄幸な女性」と書かれているだけだったので、
どんな人生を送った人なのか興味があったのですが、巡り巡って大きな華道の流派の成立にご縁があったとは、
歴史は面白いですね。
茶席が空いてそうだったので入ると、Yさんが僕を見つけて抹茶を持ってきてくれました。
お菓子の食べ方や抹茶の飲み方を教えてもらって喫したのですが、人が増えてきたので早々に退散しました。
外で待っているとYさんが出てきてくれました。
お花の鑑賞の仕方などをレクチャーしてもらってから、記念写真を撮って別れようとしましたが、
Yさんから「昼は暑いから8月にナイトランに行きましょう」とのお誘いがありました。
「では一緒に行けそうな人に声を掛けて、後で日程を決めましょう」ということになりましたが、
「芸術な一日」も最後はやはりランニングの話で終わりました。(笑)