• 定年男子のランとマネー

困ったことは起こらない

 

3月2日、用事があってかつての職場の友人が運転する車に乗せてもらったときに少し雑談をする機会がありました。

僕たちの年代はサラリーマンの最終年度です。

9割近い人が、ほとんど常勤で働いていますが、あと数年で半分以上の人が常勤を終わって、引退か非常勤または非正規の仕事に就く時期ですね。

僕はみんなより一足早く引退して、今年の一月から非正規で少し仕事を始めました。

友人は僕の1年半の「引退生活」と現在の「仕事再開生活」に興味があったようです。

友人:65歳まで今の会社で働いて、それから非常勤で働ける職場を探そうかなと思っている。

僕:なんで65歳以降も働くの?元気な間にお金を使って楽しんだら?

友人:もしものことがあるかもしれんやろ。

僕:もしもの事なんか起こらないよ。もしも、もしものことが起こっても、その時にお金はあまり役に立たないと思うな。

 

「もしもの時」とはどんな時でしょう。

「もしもの時」とはよく聞く言葉ですが、実際にはどんなときでしょうか?

大地震や戦争など?
その時は、いくらお金があっても水や食料は売ってくれないのではないでしょうか?

災害後の生活再建にはお金は必要ですが、まず生き残ることですね。

自分や家族の病気?
名医を探すとか、優れた介護を受けるためにお金が必要かもしれません。
僕の考えは、病気の予防のためにランニングや食事などの日常生活にお金を使って健康を守りたいということです。

難病にかかったら? 諦めます。笑

(日本では高額医療費の制度があるので、保険外の診療を沢山受けなければ、何とかなりそうとは思いますが)

僕が友人に言いたかったのは、必要なお金を貯めることは大切ですが、もしもの時にはお金より優先するものがでてきて、お金の出番はそのあと、ではないかということです。

「必要なお金」とは?

では計画的に貯めるべきお金とはどういうものでしょう?

住宅を購入するために頭金を貯める。購入後はローン返済に使う。
子供の教育資金を貯める。学生の間は子供のためにお金を使う。
老後のためにiDeCoなどを使ってお金を貯める。または積み立てNISAなどで資産運用する。
趣味や娯楽のためにお金を貯め、使う。

ランナーならば、靴やウエア、大会費用など。車好きなら自動車購入費用、音楽好きなら楽器購入や音響機器購入費用などでしょうか。
これらのために計画的にお金を貯めることは重要です。

でもこれらはすべて対象物を入手するため(教育なら子供が素敵な大人に育つ)または経過を楽しむための出費です。

「もしもの時」という不明確なことのためのものではありません。

困ったことは起こらない

浜松医科大学名誉教授の高田明和さんは、著書の中で「困ったことは起こらない」と述べておられます。

これはご自身が「うつ」に苦しんだ挙句に思い至った境地のようです。

不安にさいなまれ、起こったらこまるなと思ったことはいくつもあったが、実際の人生には何一つ起こらなかった

これは高田さんが著書の中で紹介している、ノーベル賞受賞者で天才的な学者であるフランシス・クリックの言葉です。

(亡くなった後にデスクから出てきたノートに書いてあったそうです)

お金の力は大きいのですが、過信することは禁物です。

ましてや「もしもの時」という想定外のことをあれこれ考えて悩むよりも、お金を使ってその時間で楽しむことを考えたほうが良いように思います。笑


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