2月2日付の日本経済新聞電子版のマネー研究所で作家の橘玲氏が寄稿している記事
「定年はなくなる 生涯現役だけが安心老後の道」について少し考えてみました。
この記事は日経電子版でも広く読まれており、FBなどでも拡散されているので内容はよく知られていると思います。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO23685240Q7A121C1000000?channel=DF280120166590
この中で述べられていることは、
① 定年制はいずれ無くなる。
② 資産運用で老後を生き抜くことは困難
③生涯を現役で働き続けることが最適解である。
前提としては、世界的な長寿化を受けて定年制廃止(年齢差別廃止)が大きな流れになりつつあること、
現在の低金利や市場の乱高下を見ると資産運用だけで老後に必要な資金を貯めることができるのはごく一部の人になるだろうといことです。
資産運用の世界で長く発言してきた橘玲氏が
「資産運用で老後資金を準備することは困難」と言い切ったことは印象的ですね。
更に橘玲氏の予測では、人口減少と人手不足が続くということは、
少数派の若者が希少価値で引く手あまたになり、
多数派の高齢者は時代に合わせてスキルを磨かないと「生涯現役」で働くことは難しいということです。
つまり高齢者間の格差はより大きくなります。
自分のことを振り返れば、今年の一月から週3日のアルバイトを始めましたが、
その時は大学時代に専攻した英語が海外勤務で実務的経験に裏打ちされたことが就業の決め手になりました。
それでも海外経験は数十年前なので、現在は仕事をしながら体験したことを思い出す毎日です。
(これはこれで良い頭の体操になっていますが。笑)
職場では自分の年齢の半分のアメリカ人のITマネージャーと話しながら、英語でITを教えてもらっています。
僕はエクセルが苦手なのですが、細かく教えてくれます。
ついでにプログラミング言語のPythonのことも教えてくれます。
プログラミング言語を教えてくれるのは放送大学大学院で情報学を学んで修士の学位をとったことがプラスに働いています。
ITの基礎がなんとか理解できるからです。
大学院で学習しておいて良かったなと思いますね。
そうはいっても、還暦を過ぎてPythonをマスターできるかは自信がありませんが、
先日80歳を過ぎて最高齢プログラマーとして国連でスピーチした日本人女性のニュースを見ると
可能性はゼロではないなと勇気づけられます。
https://www.businessinsider.jp/post-161128
僕の例はたまたまですが、過去の経験を活かして実務に就いている高齢者は現在でも沢山おられます。
この記事では触れられていませんが、もう一つ大切なことは健康です。
「人生100年時代」が来たから「生涯現役」で働くべきと言っても
気力と体力が低下すれば、仕事を行う上で重要な集中力が低下します。
注意散漫で物忘れやミスが多いひとには仕事を頼もうとはしませんよね。
人的資本の中には「健康」も重要な要素として含まれるのだと思います。
再び自分の例で恐縮ですが、ランニングや水泳をしていると気持ちが明るくて前向きになります。
毎週のトレイルラン練習会に行っても仲間との会話が弾みます。
おかげで老後の最大の課題である「孤独」について、少なくとも今のところ無縁です。
人的資本で定年後もお金を稼ぐ⇒定年男子のマネー
運動して健康になる⇒定年男子のランニング
この二つをできる限り続けて、楽しい人生を送りたいと願っています。