定年退職して時間ができたことと、まだまだ身体が元気なので自分で事業を始める人が増えています。先日、ビジネスを始める人向けのセミナーがあったので参加してきました。
4人ごと5つのテーブルに分かれて60歳前後の男女20名が2人の講師の講演を聞いた後でテーブルごとにディスカッションを行いました。最初は自己紹介です。
同じテーブルの3名の方は難関の資格を複数持っておられました。お話を聞いていても仕事の経験は豊富なように感じました。そこで疑問です。「何故この研修に参加されたのだろう?」
初対面の方々に面と向かってそんな質問はできませんでしたが、皆さんはどうやらビジネスの進め方についてお知りになりたいような印象でした。
2名の講師の方のお話は、「機会を逃さないで勇気をもってドアをノックしなさい」というお話だったと思います。
講演では資格取得の話はありましたが、これは仕事をするうえで最低限の専門的な知識を持つという意味合いが強かったように思います。
テーブルにいたメンバーは決して自分の資格を誇るような態度はとられませんでした。でもそれらの資格取得に賭けた時間と労力は大きなものだったと推測します。
僕の知人でサラリーマンをスピンアウトして会社をいくつか立ち上げて成功した人がいます。その人は数々の難関資格を持っていますが「仕事を進めるうえで資格はあまり役に立たなかった」と話していました。
定年退職して起業するときに普通はまず資格取得を考えます。でもそれは十分条件であって必要条件は別に存在するようです。それが何かがなかなか分からないところに起業の難しさと面白さがあるような気がします。