10月7日、奈良県橿原市を中心とする地域でのフィナンシャルプランナーの勉強会が橿原文化会館で行われました。
講師は(有)「とらいあんぐる」代表の木曽江津子さんです。
木曽さんの話の前に、大和八木SGの特色である「10分間セミナー」が行われました。
これは将来セミナーで講師をしたい人のために、簡単なテーマで10分程度話してもらい、プレゼンの練習機会にしていただくための企画です。
今回は初回で、天川村の郵便局にお勤めの南さんから「国民年金加入者の4割が年金を払っていない、は本当なのか?」というテーマでお話しいただきました。
年金保険料の細かい仕組みを短時間で解説頂き、わかりやすいお話でした。
この会の代表の長友さんです。
さて今回の講師の木曽さんは、もともと薬剤師でしたが、結婚後に退職して専業主婦をされているときに、介護保険が始まったのを契機にケアマネージャーの資格を取られました。
経験15年のベテランです。
その後、会社を興され、居宅介護支援、訪問介護、福祉用器具貸与、購入、タクシー事業、サービス高齢者住宅建設など介護関係事業を拡大されています。
講演のテーマは「知って得する介護保険」です。
内容は、奈良県橿原市の高齢者人口や介護の状況から始まって、介護保険の自己負担割合の増加と話が進みます。
途中でご自身のケアマネとしての長い経験から生まれたエピソードや介護に関するご意見などを挟みながら進めていかれます。
僕はお話を聞きながら、4年半前に特養で亡くなった父親のことや、1年半前に心臓病の不整脈が原因の脳梗塞で亡くなった母親のことを思い出しながら聞いていました。
父親はアルツハイマー病とパーキンソン病が合併した難病でした。
木曽さんが話される、グループホームや病院での慢性期治療や胃ろう、特別養護老人ホームの様子などを、父親のケースを思い出しながら聞いていました。
母親は認知症ではなかったのですが、若い頃からの心臓病でペースメーカ手術を行い、結果的に心臓肥大の状態で心臓が弱っていました。
介護付き有料老人ホームで大腿骨骨折をしてリハビリ病院で3か月過ごした後に、心房細動からくる不整脈で脳梗塞を起こして亡くなりました。
木曽さんが話された、高齢者に起こるリスクを殆どすべて起こした感じですね。
役所の介護認定やケアマネさんとのやり取りなど、昨日のことのように思い出して、ご説明を聞いていました。
木曽さんのお話で「ドキッ」としたのはこの質問です。
「皆さんの最後の場所はどこですか?」
現在政府は、地域包括ケアシステムを推進しています。
亡くなる人や認知症・ガンなどの病気になる人が多すぎて、今までのように病院ではカバーしきれないためです。
「ある程度の年齢になれば、どこで死にたいかは考えておくべきです」とのお言葉には考えさせられました。
両親が亡くなれば、次は自分の番ですからね。
木曽さんは、最後にご自身が視察に行かれた、オランダの「認知症村」の様子を紹介されました。
簡単にいえば、グループホームが一定地域に沢山集まっているという感じでした。
利用料が月に70万円というのには驚きましたが。
今回も25名近い方が参加されました。
大和八木SGは、実践的・具体的なテーマを取り上げて、地域に根差した活動を志向している勉強会です。
FPでなくとも参加できるそうなので、興味のある方は参加してみたらどうでしょうか?
次回は2018年1月27日で、テーマは「改正民法・個人情報保護法」の予定です。
ホームページは下記です。
http://yagisg.wp.xdomain.jp/